ワークショップの案内と補足

まずはワークショップの案内から。

次回開催日が決定しました。2/21(土)です。

  • 日程:2/21(土)
  • 時刻:14:00~17:00(延長の可能性アリ)
  • 場所:UNPLUGGED STUDIO Shibuya
  • 費用:22,000円(税込み)
  • 定員:5名(定員に満たなくても募集を締め切る場合があります)
  • ※終了後は希望者がいれば「懇親会」と称して飲み会を開催します(費用は単純にワリカンです)。

内容についてはみなさんご存知かと思いますが、下記でご確認ください。

ワークショップのご案内

ちなみにですが、ここのところ申し込みが以前より増えておりますので参加ご希望の方はお早めに(かといって殺到するようなこともありませんがw)。

それでいくつか補足ネタを。

まずは先日書きました「光源のサイズ」についてですが、大きな光源の使用例として「集合写真」があります。

こちらは70inchのホワイトアンブレラを使っている例です。大きな光源は光が柔らかくなりますが、均一な光質で広い範囲をカバーできるというわけです。ただ、70インチあればどんな集合写真でも撮れるかと言われると、それまた違います。必要であれば二本使って両サイドから照射する場合もあります。このあたりは好みや経験則で決めるしかないです。「これが正解」ということはありません。
(フォトグラファー:野崎祐子、協力:LOVE☆HOPダンススクール

それともう一つ。先日のワークショップでご質問頂いたポートレートの背景について。

こちらのモデルさんの背景が「グレー」になっているのがわかると思います。

それでこれは白背景の前で撮っているのですが(F5.6、1/125、ISO100)、白背景でも背景をグレーにしたい場合、背景と被写体の位置を離せばいいのです。

逆に背景に被写体を近づけると当然白背景なので白くなります。

これは逆二乗の法則の応用で、遠くなるほど光が弱くなる=暗くなる、という理屈の応用です。他に明るい背景を暗く、もしくは色濃くしたい場合も同様です。基本的なことですが、こうしたことの応用がライティングテクニックということです。

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いささか雑多な内容になりましたがご参考まで。

ひとまず。




光源は照射面積で考える。~影をコントロール~

久しぶりの更新です。

今回はライティングを決める上でのキモとなる「光源」についてです。

かなり最初の頃に、「大きな光源・小さな光源」について解説しています。また、ワークショップの最初のほうのカリキュラムでもこれについて解説しています。ひとまず過去の記事をご紹介すると;

・大きな光源、小さな光源

・続・大きな光源、小さな光源

また関連するトピックとしてこちらもご参考に;

・図解!「太陽」は大きな光源か小さな光源か

写真撮影におけるライティングの光源というのは、究極的には「影をコントロールする」ということだと思います(個人的に)。光質もむろんありますが、柔らかい光=影が弱い、硬い光=影が強いということになり、それを左右するのが「大きな光源、小さな光源」ということです。

ちなみに、ここで言う「光源」は「光量のことではない」です。割と「大きな光源」と「大きな光量」を混同されている方がいますが(というか言葉の定義の問題なのでややこしいですが)、まず、写真撮影における光源は「大きいか小さいか」で考えるほうが理解が早いです。

(※蛇足:前述しましたが言葉の定義なのでややこしいのだけど、ストロボ光、定常光なども「光源」です。そこの使い分けは都度状況で使い分けるしかない。また、英語でも”LightSourse”と言いますし、同様に使い分けてるようです)。

さて、先に結論から書きますが、光源の大小は「照射面積」で考えます。要するに照射面積が大きいほど影付きが弱く(柔らかく)なります。

そこでソフトボックスでサイズの比較をしてみます。

写真が小さいので見づらいのですが、撮影意図に応じてこうしたサイズを使い分けるわけです。

それぞれ反射型と直射型で光質は異なりますが、原理としては「照射面積のサイズ」によって影付きが変わります。それで↑の写真にストロボ(何も付けていない状態)も置いてますが、ストロボと比較するだけでも照射面積のサイズが影付きに影響するというのが直感的にわかると思います。

むろん、アンブレラも同様です。


それで注意したいのは多少大きさが違う程度(60インチと70インチなど)だとその差は僅差(感じづらい場合が多い気がする、ということね)です。また、被写体のサイズや、被写体の質感などでも変わります。このあたりは好みや撮影意図で使い分けることになりますし、経験を積んでその違いを自分の感じ方で理解するしかない。それに、それぞれのライティング機材には一長一短あるのも事実です。そのあたりは十把一絡げで説明するのが難しいところです。

たまに、「こういう場合はどれがいいですか?」と聞かれるのですが、そこに答えは無いわけで、「好みと撮影意図ですよ」と答えてます。正直なところそれ以上に答えようが無いわけです。強いて言うならポートレートなら、男性なら小さめ(影強い)、女性なら大きめ(影弱い)、というのが一つの選び方なのかなぁ、とは思いますし、ひとまず43インチのアンブレラ買っとけば?となります。

(まとめ)

・光源の大小は「照射面積」で考える。

・光源の大小で「影の付き方」をコントロールする。

・撮影意図=影の付き方、を具体的にイメージする。

こんなところでしょうか。ほんとこのあたりについては活字で説明するのが難しく、間違った理解をされると困る部分なのでワークショップでもけっこう回りくどく説明している部分ではあります。

ひとまず。

(補足)

基本的にシルバーアンブレラでも原理は同じです。ただ、シルバーアンブレラの場合、かなりシビアに光軸の影響を受けるので(検証中)、今回は触れてません。いずれ解説できる日が来るといいなぁ、とは思ってます。個人的には好んで使ってますけど。

(ワークショップに関して)

告知が遅くなりましたが今週末開催予定のワークショップはすでに募集を締め切っております。次回開催は未定です。

恐らく、次回はけっこう直前の告知になりそうな気がしてますが。。。




コラム:今年のマイブーム

あっというまに今年も終わります。

あまりというか後半ほとんど当サイトの更新が滞りましたな。いろいろやろうと思いながら手つかずに終わったものもあり、これはこれで来年ボチボチやろうかと思ってます。

それで昨年は「今年一番使ったライティング」について書きました。今年については後半からマイブームになったライティングをご紹介。

まず、「天井バウンス」。

スタジオの天井高が2.4mしかありませんのでソフトボックスを使ったトップライトとか、俯瞰撮影的なことがなかなかできません。ただ、ワークショップで参加者からの質問をきっかけに「あら?天井バウンス使えるわ♪」ということでここのところ多用しています。

説明するほどでもないですが、ストロボの高さで光源のサイズを変えられるので割と簡単に大きな光源作れたりもします。それで最大のメリットは撮影アングルの自由度が上がるので、商品撮影や人物撮影でもライティングの位置を気にしなくてすみます。

当然、大きな被写体なんかもカバーできるので、大型の商品撮影なんかでも使いました。

そして次に、40cm四方の小さいソフトボックス。

小さいソフトボックスのウリは狭いスペースでも使えることですが、そもそもソフトボックスの特徴は光の「指向性」で、小物なんかの黒バック潰しに使いやすいんです。

もともと、黒バック潰しをするときはグリッドを使って光の指向性をコントロールしてましたがやはり被写体表面に当たる光質が硬すぎて気に入らなかったのですが、このソフトボックスだと小さい分、大きなソフトボックスよりも光が拡散せず、指向性を保てるので使い勝手がいいわけです。

来年は天井バウンスとこの小さなソフトボックスが割と使用頻度高くなりそうな気がしています。

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そういえばワークショップの募集は継続中です。ただ、すでにお申し込み頂いている人数が当事務所の規定数に達していますので開催予定です。

すなわち、残りわずかということです。そもそも5名が定員なので、残数については想像にお任せしますw

来年は新たな企画をしてみたり、いろいろやりたいと思っています(と、昨年も言ってたような・・・(苦笑))。

なにはともあれ皆さん良いお年をお迎えください!

 




ワークショップの告知と小ネタ

さて、今回はワークショップの告知と小ネタです。

次回、ワークショップは来年の1月24日(土)を予定しています。開催概要はこちらでご確認ください。開始時間は14時を予定しています。

  • 日程:1/24(土)
  • 時刻:14:00~17:00(延長の可能性アリ)
  • 場所:UNPLUGGED STUDIO Shibuya
  • 費用:22,000円(税込み)
  • 定員:5名(定員に満たなくても募集を締め切る場合があります)
  • ※終了後は希望者がいれば「懇親会」と称して飲み会を開催します(費用は単純にワリカンです)。

内容についてはみなさんご存知かと思いますが、下記でご確認ください。

ワークショップのご案内

ちなみにです毎回カリキュラムの修正をしているので、若干記載の内容と違う場合がありますので。

ご興味のある方はお早めにご連絡ください。

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さて、小ネタ、です。小ネタと言っても割と重要なポイントです。ならば1つのトピックスとして取り上げるべきとも思うのですが、これが紙面の制限と言いますか、面倒なのでシンプルに、あまり深掘りしない感じで説明します。

それで何かというとストロボ光と自然光のミックス光での撮影です。これは時折質問頂くのですが、けっこうドツボにはまる方もいるようです。ただ、常日頃言い続けてますが、絞り、シャッタースピード、ISO感度、ストロボ光量、この4つの相関関係でオフカメラストロボの設定は決めます。これ以外に何もないです。

端的には以下のチャートに集約されています。

 

それで、前述したストロボ光と自然光の下で撮影した場合、よく外光が暗くなるというものです。特に窓越しの光がつぶれてしまうことが多いようです。

●F5.6、1/125、ISO200

これは撮影した時間帯のせいで窓の外が暗いのですが、やはり窓の外を明るくする場合どうするか?分かるとあっさりわかるのですが、なかなか気付かない部分です。

ちなみに絞りとストロボの光量は一定です。

●F5.6、1/15、ISO200

こちらはシャッタースピードを1/15に変えた例です。1/125から3段分明るくなってます。全体も明るくなりますが明らかに窓の外が明るくなっているのが分かると思います。チャートのシャッタースピードのところに「環境光をコントロール」というのはそういう意味です。

さらに、今度はシャッタースピードとISO感度も変えてみます。

●F5.6、1/60、ISO400

さて、どうでしょうか?上記2つの露出は同じです(※理論上ね)。これが前述した4つのパラメーターの組み合わせである、ということになります。

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このあたりについてはもっと深掘りして解説したいところですが、これがけっこう面倒なんですwこの辺は小手先のテクニックと言うよりも原理原則をがっちり理解してないとなかなかたどり着けない部分ですし、それを一から文章で説明するのは労力がかなり必要、ということです。

ただ、以前からワークショップでやらないとならないと思いつつ、一度試しに入れたのですが時間の制約もあってなかなか正式にカリキュラムに入れられない「隠れたツボ」です。

ご参考まで。。。




「スタート地点を決める」 ~ワークショップの感想~

先週の土曜日はワークショップでした。今回もまたガシガシ詰め込む感じの内容で、教わるほうも教えるほうもかなりハードでしたw

それでここ数回はカリキュラムの見直し、教え方の見直しを意識してやっていました。

カリキュラムの見直しは撮影テクニックのニーズの変化を、そして教え方は伝え方を工夫しているということです。実際のところブログの「文字情報」では伝えきれない部分が少なからずあって、先日も受講生の方たちに「活字での伝え方が難しいのでブログには書いてないけど」ということでテクニカルなことも教えました。ただ、話しながら実践しててもちゃんと伝わっているか不安な部分もあり、その辺は受講生のリアクションをみながらその場で言い方を変えたり、喩えを変えました。

まぁ、何かを教えるというのはなかなか難しいことではあります。

それで今回のワークショップで再三言っていたことの一つが「スタート地点を決める」ということです。これはどういうことかというと、カメラの設定やライティングなど、「とりあえず最初」が無いとダメですよ、ということです。要するにライティングのセッティングをするときに、やみくもにやっても迷走するだけで、「まずはこれから」と言った「基準」が必要ということです。そしてその「基準」から撮影意図に沿っていろいろ変えて撮りましょう、ということです。

たとえばカメラの設定。私の場合、F5.6、シャッタースピード1/100、ISO200、です。これはあくまで私の場合であって人それぞれ違っても良いんです。ただ、私の場合はその設定が私にとっての「スタート地点」ということです。また、ストロボもGN58のクリップオンストロボで1/4がスタート地点です。

なかなか具体的でしょ?w

それで、これらの設定の根拠はそれぞれ「変更の余地が残る」ということで、バスケットボールのピボットのようなイメージです。露出はこうしたパラメーターの総合的なバランスなので、変更の余地が必要というわけです。それでテスト撮影をし、そこから撮りたい撮影イメージに近づけるよう各種設定を変更します。

これが「スタート地点」の考え方です。

参考になれば幸いです。

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さて、今後のワークショップのスケジュールに関してですが未定です。また、スタジオの利用期限も近づいているのでもしかすると今までのスタイルでのワークショップはもう開催しないかも知れません。年明けに一度くらいできるかも知れないのですが、それも未定です。

ただ、来年は念願(?)の屋外ライティングのワークショップをしたいと考えています。もうこれについては過去のワークショップの卒業生からも催促されているもので、当事務所の得意分野でもあるわけです。ただ、これは既存のワークショップのカリキュラムと異なるのと、準備が大変なんです。そういう意味では来年は初心に帰って新たな試みをしたいと思っています。

はっきり言ってしまえば私にとってスタジオなんてあろうがなかろうが関係無いんですw

そのことを皆さんにお伝えできれば面白いかな、と。

では。

 

 

 




コラム:LEDライトでモデリング

さて、クリップオンストロボをメインに使っていると当然モデリングライトがありません。私個人はモデリングライトが無くて困ったことはなく、強いて言うなら暗いところでオートフォーカスが合わなくてイライラしたくらいです。言ってしまうとモデリングライトで影の付き方確認しなきゃならんようなことはありませんし、試し撮りして確認したほうが全然早いので必要性を感じていないというのもあります。

ただ、そうは言っても暗がりでのオートフォーカスが合わないストレスを感じていますので、普段はLEDライトを持ち歩いて使っているのですが、これをモデリングライト代わりに使ってみようというお話です。

それで今回使ったのはコレ;

明るさ150ルーメンとありますが、これがどのくらい明るいかというと、超明るいんです。比較のしようがありませんので何とも言えませんが、懐中電灯として使うには本当に明るい。

それでこれをクリップオンストロボのヘッドに固定します。

ひとまず43インチのホワイトアンブレラの反射面に当てるように取り付けます;

LEDライトを点灯するとこんな感じ;

こうしてみると思ったほど明るくありません。実際に壁に当ててみるとこのくらいの明るさです;

こんな感じです。ただ、この写真は私の肉眼で見た明るさをLightroom上で再現しています。実際にはギリギリオートフォーカス使えるくらいの明るさです(夜のスタジオで、スタジオ内の電気は消しています)。ただ、これは反射面に当てているので反射させている分、光量が落ちています。そして次にこのLEDライトを壁に直接当てることにします。

こうしてみるとけっこう大胆です。150ルーメンという明るさのLEDライトを直接被写体に当てるわけですから。それでこれがどう見えるかというと;

余裕で明るいです。まあ、LEDライトを直接当てているのであたりまえですが、反射させるのと直接当てるのではこれほどまでに違うわけです。これだけ明るければ暗いところでも余裕でオートフォーカス使えます。なんせLEDライトはクリップオンストロボの上部に固定しているのですからスタンドごと移動しようがLEDライトの光軸は変わりませんので。

そこで一つの疑問が生まれてきます。このLEDライトの光がストロボ光に影響しないのか?という疑問です。

あいにく照度計なんぞは持っていませんので、今回は露出計を使って測定しました。

※もうこの露出計は生産してなさそうですな。

それでこの露出計には測定時にストロボ光の割合がわかるようになっていて、照射した光の何パーセントがストロボ光か表示されます。ガイドナンバー58のストロボの光量を1/4にして測定してみた結果;

●アンブレラに反射した場合

ストロボ光が100%でした。そして次に;

●アンブレラに直射した場合

こちらは90%でした。

いずれにせよ、撮影環境や条件によって変わってくるので、一概に「全く影響が無い」というのは乱暴な気がします。ただ、想像以上にストロボ光の光量は大きく、割と使えるんじゃないかな?と思いました。ただ、ポートレートでこんな150ルーメンのLEDライト当てられると眩しくて仕方ないとは思います。そんなときは光の弱いLEDライトを使って直接被写体に当てるのがいいのかな、という気はします。

ちなみにソフトボックスでも試しましたが似たような結果でした。

ご興味のある方は試してみてください。

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そういえばワークショップのお申し込みですがまだ空きがありますので参加希望の方はお早めに。

今回もカリキュラムの見直しをする予定ですが、それよりも、教え方というか、マニュアル撮影のときのコツというか考え方みたいなことを盛り込もうと思っています。また、時間があれば自然光とストロボ光のミックス光源についてもやれるといいなぁ、と考えています。




ワークショップの案内と前回の感想

久しぶりの更新がいきなりワークショップの案内で恐縮ですが、今月もワークショップ開催の見通しがたちましたので一応募集開始です。概要は以下の通り;

  • 日程:11/29(土)
  • 時刻:14:00~17:00(延長の可能性アリ)
  • 場所:UNPLUGGED STUDIO Shibuya
  • 費用:22,000円(税込み)
  • 定員:5名(定員に満たなくても募集を締め切る場合があります)
  • ※終了後は希望者がいれば「懇親会」と称して飲み会を開催します(費用は単純にワリカンです)。

内容についてはみなさんご存知かと思いますが、下記でご確認ください。

ワークショップのご案内

それで前回のワークショップの感想など少々。

ここ二回ほどモデルさんを入れて開催しているのですが、やはり実際に撮影するモデルさんがいると実戦的な雰囲気になってより理解が早まるのかな、と思っています。あと、カリキュラムに白バック飛ばしと黒バック潰しを入れているのですが、ここのところ白バック飛ばしよりも黒バック潰しのほうが参加者からの質問が多いように思います。

白バック飛ばしに関してはもうライティングテクニックとして一般的になってきたと言いますか、けっこう実践されてる方も多いテクニックになりました。一方、黒バック潰しはスタジオの白い背景紙の前でやるのでそれなりにテクニックとしての希少性があるのか参加者からの反応がそれなりにあります。

それで言ってしまえばそんなわざわざ白背景の前でやるより、黒背景や暗いところでやれば割と簡単にできるのですが、ワークショップでは過酷な状況を想定してと言うか、カリキュラムやブログで過去に解説した知識をフルに活用できるようなカリキュラムにしています。結果的に3時間ほどの間(毎回延長してますがw)にかなりの情報量を詰め込むスタイルで、教える側も教わる側もけっこうハードです。

また、開始当時から「少人数制」を貫いている点に関して、どっか広い会議室のようなところで大勢集めて座学形式でやれば収益的にも効率良さそうなもんですが、それだと受講している人たちがどこまで理解しているかわからないし、リアクションがわからないと教える側もつまらんわけです。むろん、少人数制だと開始直後は雰囲気も堅く、参加者同士も初対面なのでこうした雰囲気をどう和らげるかも難しいところではあります。

その一方、少人数制の場合、多少カリキュラムから脱線したり、参加者からの質問にも即応できるメリットがあります。誰かの疑問は他の人たちにとっても有益なことが多いわけでして、そうした疑問を「その場」で解決できるのも醍醐味かな、と思います。

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いずれにせよ不定期開催と言いながらもそれなりに参加頂ける方たちがいて、気付けば10回以上開催しており、漠然とながら続けてみると毎回いろんな発見があるもんだなぁ、と思っています。

今後も不定期開催というスタンスは崩さず、無理せず私自身楽しみながら続けていきたいところではあります。

そういえば来年あたりは一度くらい地方開催か、屋外でのワークショップ(←これに関しては過去の受講者の皆さんから「いい加減やれよ!」と言われそうですがw)もやってみたい。

ご興味のある方は参加してみてください。

※当ワークショップが「プロ向き」と誤解されている方が多いようですが、ライティングのテクニックにプロもアマチュアも関係ないですよ。




コラム:バックペーパーのはなし

久しぶりの更新で恐縮です<(_ _)>

さて、今回はバックペーパー(要するに「背景紙」)についてのお話しです。恐らく人物や商品、小物など限らず、何かしら背景紙を使ったことがある方は多いと思います。当事務所のスタジオでも背景紙はいくつか置いてまして、↑の写真はサヴェージのカラー見本です。こうしたカラー見本は撮影機材を売っているようなお店でもらえたり、ネットだと送料+αくらいを負担すると手に入れられます。サヴェージ以外にスーペリアなんかも有名です。

それでこの二社が販売しているのは最大幅が2.7mで、サヴェージはこのハーフサイズ(1.35m)やスーペリアだと1.8mなどあり、巻きの長さも5mか11mあたりがポピュラーなラインナップでしょうか。

スーペリアの黒(1.35m)

要するにけっこうサイズや色が選べるのです。ただ、さすがに2.7mサイズになると取り回しが面倒なのでスタジオ据え置きするような場合じゃないと買わないかも知れません(※2.7mというのはエレベーターに入りませんので、私はいつも階段で6階まで持って上がっています)。

ただ、所詮背景紙なんぞは「大きな紙」なので前述したような専用の物じゃなくても代用可能ですし、実際のところ手軽さで言うと以下に紹介するようなもののほうが使い勝手良い場合が多いです(専用の物は↑の写真のように「ロール状」で使うときに伸ばすの面倒です)。

●模造紙

まずはいわゆる「模造紙」です。788mm、1085mmというサイズです。これくらいサイズがあるとけっこういろいろ使えます。また、お値段も高く無いですし、サイズもちょっとした商品撮影ならこなせます。

余談ですが、専用の「撮影台」は特別な理由が無い限り必要ないように思っています。それこそ以前使ってましたが、背景のアールが必要なら壁にテーブル寄せて紙を貼った方が早いし、撮影台ってほんとそれ以外に使い道が無いので実は邪魔です(個人の感想)。

こういうキャンプ用のテーブルだと、撮影台より強度ありますし(ノートPC置いて作業できます)、高さ変えられるし、折りたためるので超便利です(今まで気付かなかったことを後悔しているくらい。あまりに便利で二台買ってしまったしw)。

あと、模造紙に関して言うと、「無地、白」と表記されていても、若干茶色いと言いますか、「真っ白」ではありません。ただ、ストロボ光などで撮影するとほとんど分からないです。

20枚も入っているとけっこう使えるので一つ持っていても良いと思います。

●100円ショップのカラー模造紙

恒例(?)の100円ショップシリーズです。100円で一枚入りです。これが高いか安いと言うよりは、そもそも色つきの、しかもそこそこのサイズの紙ってなかなか「一枚」で買えません。サイズは前述した模造紙と同じくらいなので、使い勝手の良いサイズです。色は数種類出ています。

ただ、弱点として、人気色はすぐ売り切れる、ということです。お店の店員さんに聞いてもいつ入荷するか、何色が入荷するか分からないと言われます。なので見つけたら「即買い」するようにしてます(特に黒と赤)。他に黄色や青、ピンクなんかもあり、女性のバストアップ撮るときに重宝します。

ひとまずこんなところでしょうか。背景紙に関して言えば、よほどの事情が無い限り、そんな高級なものや専用のものを買う必要はありませんし、練習や趣味で何か小物を撮るなら工夫の余地はありますよ。

ご参考まで、、、

ワークショップのお申し込み受付中ですが、今回は応募が渋いですねぇ。もし迷っている方がいたらお早めにお申し込み下さい。集まらないと思った瞬間に開催中止します。あと、恐らく11月は開催できないと思います(たぶん)。