意外と重要な、ライトスタンドの種類と選び方
今回は意外と盲点な「ライトスタンドの選び方」です。
ライトスタンドはオフカメラストロボ撮影をする上で「絶対必要」です。用途はスピードライトやストロボ、アンブレラやソフトボックスを取り付けるだけですが、ストロボとラジオスレーブは持っているけどライトスタンドは持っていない、という人は多いです。
・・・、と言いますか、皆さんライトスタンド持ってるんですかね?持っているなら今回のお題はさほど意味がないのですが。正直なところ疑問なんです。ライトスタンド無くてオフカメラストロボ撮影はかなり難しいですから。
余談はさておき。
それで三脚で代用する場合もありますが、私は三脚より重要な機材だと思っています。数万円のストロボやアンブレラ、ソフトボックスを取り付けることを考えると安ければ良いというものでもないし、ちゃんと選ぶべき機材だと思っています。
●種類
通常のライトスタンドは2~4段のタイプが主流です。
また、スタンド内部の構造として「エアクッション」、「バネ」、「何も無し」と3種類あります。それぞれ一長一短あって、エアクッションタイプはストロボを付けたまま締め付けネジをゆるめたときに一気に落ちるのを防止するためで、ゆっくり軸が降りるのが特徴で、バネはその簡易版と言った感じでしょうか。エアクッションタイプが良いとされる傾向にありますが、エアが抜ける可能性もあるので、壊れにくい順番としては、「何も無し」→「バネ」→「エアクッション」となります。いずれにせよ予算や好みで選べばいいです(実際のところエアクッションだろうがバネだろうが関係ない)。
そして、ちょっと変わったタイプとしては「折りたたみタイプ」もあります。
これは折りたためばカメラバッグの三脚ホルダーに挿しても持ち運べます。
大きなライティング機材を付けるには無理がありますが、この機動力は捨てがたい。また構造的に「低い位置」でストロボを設置することも可能でこの特徴は普通のライトスタンドにはないメリット。
●サイズ
サイズは小さな物から大きな物まで様々です。いわゆる「小型」のタイプで伸長160~180cm程度。「中型」で伸長200~230cm程度、「大型」は伸長230cm以上かと思います。サイズに関して厳密に規格があるわけではありません。
最初の一本なら「中型」をお勧めしますが、室内や簡易スタジオのように使うなら小型でも構いません。ただ、屋外やそれなりに大きなアンブレラやソフトボックスを使うなら「中型」がお勧めです。一方、「大型」になると持ち運びが大変なのでその辺は用途や撮影スタイル次第です。
写真は小型タイプを複数使用している例ですが、室内だと設置スペースの小さな小型タイプが便利です。
●三脚との違い
次に「三脚との違い」について。これは設置面積が明らかに違うということにつきます。
正面から見ると「幅」しか違わないように見えますが、実際の設置面積は倍以上違います。
また、実際には2本、3本と併用することもありますので、三脚で代用するのははっきり言って不便です。また、収納性も全く違います。
三脚はライトスタンドケースに収納しづらい。
●重さ
重さはサイズに比例して重くなります。ただ、マンフロットのアルミスタンドは同じくらいのサイズのライトスタンドよりもアルミ製だけあってわずかながら軽量です。
ただ、一概に言えないのは「軽さ=長所」ということです。理由は屋外で使う際に風の影響を受けたり、設置したときのしっかり感が弱かったりするからです。通常こういう場合はサンドバッグ(砂袋)などで固定しますが、そんなのいちいち持ち歩きたくないのでそういう場合はカメラバッグをぶらさげたり、カメラバッグとライトスタンドを紐やゴムでくくって固定します。
●収納性、ケース
サイズが大きいほど収納に必要なケースのサイズは大きくなります。ちなみに日本国内では種類は少ないですが専用ケースが売られています。普段持ち歩く本数やサイズによりますが、ケースについてはメインで使うライトスタンドのサイズに合わせて用意すればOKですし、専用品じゃないとダメというルールはありませんので使いやすいバッグを使えばいいです。
また、ケースには一緒にアンブレラやソフトボックス(アンブレラタイプ)を一緒に入れることも想定して選びます。そう考えるとケースは長さが1m前後の物を選ぶのが無難かとは思います。
(まとめ)
・三脚で代用するには無理がある。
・ライトスタンドはケチらず、ちゃんと選ぶ。
・大きさは撮影スタイルやどこで使うかなどで決める。
・軽ければ良いというものでもない。
ライトスタンドと言っても様々なタイプがあるのですが、スピードライトでオフカメラストロボをするならこれくらい知っておけば十分だと思います。
facebook comments: