天井の低いところで俯瞰撮影ライティング

さて、久しぶりの更新です。

ストロボライティングのテクニックの一つに「バウンス発光」というのがあります。ただ、理屈はソフトボックスもアンブレラもこのバウンスと同じ原理です。

それで今回は天井の低い場所で大きな被写体を俯瞰撮影するときにバウンス発光をやってみましょう、というお話です。

今回の被写体は直径55cmのオパライトのケースなのですが、広げると直線にして120cm近くあります。

このサイズになると全体をカバーできるソフトボックスもありませんし、そもそもソフトボックスを上から当てても当事務所のスタジオの天井光は2.4mしかありませんので俯瞰気味に撮ろうとするとソフトボックスが邪魔して撮れないのです。

また、大型のアンブレラを両サイドに二本立てることも考えましたが、光の周り方にムラが出るのと、撮りづらいわけです。そこで天井に直接バウンスさせたわけです。

セッティングはこんな感じです;

被写体が大きいのでストロボを二本使っています。こうすることで天井自体が光源として使えます。一方、ストロボが一本だけだと;

当てる角度次第ではありますが、被写体の大きさに比して光量も足りず、光の回り方にムラが出ます。なので天井全体を使って大きな光源を作ったというわけです。

こうして見ると目測ですが幅3m超、長さ2m超の光源というのは光も柔らかく、光沢のあるような被写体にはムラ無く光が回ります。

そしてこの場合、天井をフルに使って大きな光源として活用することで撮影アングルに自由度が生まれます。

また、バックペーパー(2.7m)を完全にカバーする光源なので、大きめな被写体を並べても撮影の自由度は保てます。例えば;

被写体上部がいささか飛んでいますが、被写体全体に光が回っています。

こうしてみると「天井バウンス」というのは古典的なライティングテクニックですが、発想の転換次第では実用的なライティングと言えると思います。

(まとめ)

・天井が低いからといって俯瞰撮影ができないわけではない。

・バウンスは古典的なテクニックだが応用の幅は広い。

こんなところでしょうか。

(ワークショップ)

すみませんが、今月(6月)はワークショップの開催しません。一応、来月はやる予定ですが労力に比して希望者が少ないので未定です。

 

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