ザックリで十分「逆二乗の法則」
「逆二乗の法則」と聞いて普通は「ぽかーん」だよねぇ。
でも、写真の仕組みは「光が無いと写らない」という原理原則を踏まえると避けて通ることのできない法則です。まずはwikipediaの解説を;
「物理量の定量的な値が、発生源からの距離の2乗に反比例する」という法則を総じて指したものである」、というのがwikipediaの解説で、主に三つの法則からなりその中の一つが「逆二乗の法則」というわけ・・・・。
再び、ぽかーん、だよねぇ・・・。
まぁ、言ってしまえば光源から離れるとそのパワーが弱くなる、ということでもっとシンプルに言ってしまえば;
「距離が2倍になるとパワーは1/4になる」
ということなのだけど・・・。ピンと来ないかと思います。
それでまず、どうしてこの法則が大事かというと、人工光(ストロボの閃光、LED、蛍光灯などの定常光)を使って撮る場合にこの法則を知っておかないと露出を決めるときに不便なのです。
露出を決めるときに必要な要素は;
・絞り
・シャッタースピード
・ISO感度
の三つがまずカメラ側の設定で必要なのはご存知の方も多いと思います。それで実際のところストロボなどの人工光を使うときにこの三つに加え;
・光源(ストロボなど)のパワー
・光源と被写体の距離
の二つが必要になる。この後者二つの要素については日本で体系的に説明している書籍やサイトを見たことがないのですが、露出を決めるときにはこの5つの要素を考慮する必要がある。
英語では「Invers Square Law」と言って英語圏の写真解説書には100%出てきます。ただ、これをまともに説明できるフォトグラファーは世界に一人もいません。みんな概念は知っているけど結局のところ経験則や感覚で使っているので、厳密に覚える必要はない。ただ、「そういうもんだ」として理解しておく必要はあるのです。
ちなみにこの法則は「キャンプファイヤー」に置き換え可能で、火元のそばは熱いけど、ちょっと離れると熱くなくなるというのは誰しもが経験したことあると思いますが、それと全く同じです。
それで最初の写真;
光源から離れれれば離れるほど光の強さは弱くなるのです。これを図で表現すると;
(出典:wikipedia)
この図でもイマイチ理解しづらい気もしますが、いずれにせよ光源から離れれば離れるほど光は弱まるということで、また、ソフトボックスなどのライティング機材を使う、ディフューズをするなどすると照射距離が伸びたり、途中で干渉する物質の存在によってさらに光の強さは弱まる、ということです(だから大光量でマニュアル光量調整のできるストロボが重要なのです)。
そして、逆に「光量が弱い場合」は光源と被写体を近づけることで解消されることも多い、のです。
ものすごーいつまらない話で恐縮ですがこれは撮影技術を習得する上で避けては通れない知識なのです。
facebook comments: