ピントは「点」ではなく「面」で考える。
本日の↑の写真が「ピンぼけ」に見えるかも知れませんがこの写真については最後に解説します。
さて、ピントを合わせるときに、被写体のどこにピントを合わせるか考えてから撮ると思います。例えばポートレートなら「目に合わせる」というのが一つの定石ですね。
ただ、皆さんピントを合わせる位置(「点」ですね)に意識が行ってしまっていて「点」でしか考えていない方が多いのです。それでその辺を軽く説明します。
先にオチから書きますが;
「点」じゃなくて「面」
ということです。ノーガキはこれくらいにしてさっさとサンプルを;
●作例1
ここで「おっ!」と思った方もいると思いますが、そういうことです(笑)
続いて;
●作例2
どうでしょう?まだ気付いていないですか?
それで最後に(すでにオチが見えていますがw);
●作例3
ちなみにいずれの写真もISO100、F2.8、1/100で撮っています(※ストロボ使用しています)。
解説すると作例1は最前列、作例2は真ん中、作例3は後列にピントが合っています。
ダイアグラムは;
このダイアグラムは「上から見た」状態ですが赤い点線が「面」ということです。よくよく考えればレンズは平面なのでピントが合う場所は「面(レンズと平行)」ということが感覚的に理解できると思います。
撮影しながら「うーん、ピントがイマイチ」という経験をされた方もいるかと思いますが、そういう時はこの「点じゃなくて面」ということを思い浮かべると意外としっくり来る場合が多いです。
---
さてそれで最初の写真ですが(再掲);
全体的にピンぼけ風に見えますが、ここにピントが合っています;
それでもちょっとボケてる感じがしますが、これは「被写界深度」と関係してきます。
この写真はF2.8で撮っているのですがこういう写真を「被写界深度が浅い」と表現します。いわゆる「ボケ味」です(※「ピンぼけ」とは違います)。ただ、この説明はいささか面倒というか複雑というか、中途半端に説明してしまうと混乱を招く気がしています。
いずれ改めて解説したいと考えていますが、被写界深度を決める要素は;
・絞り値
・焦点距離
・被写体との距離
の3つあって、販売されている書籍や解説サイトとでは単に「絞りを開くと浅くなり、絞ると深くなる」と説明されている場合がほとんどですがそういう簡単な話ではないのです。特に「絞り値」に関しては「光をコントロールする」という被写界深度よりも重要な役目があるのです。
一見難しそうですが、写真を撮るというのはいろいろな要素が絡み合うので複雑に感じるだけで、それぞれの意味と役目を理解してしまえばあとは一気に理解できます。
この辺についてはいずれ解説したいと考えていますが、本日はひとまずピント合わせは「点じゃなくて面」ということを覚えておけばOKです。
facebook comments: