これでバッチリ!「被写界深度」 ~前編~

被写界深度の話です。

ボケ味のある写真を「被写界深度が浅い」と言ったり、全体にピントが合っている写真を「被写界深度が深い」と言ったりします。ちなみに英語では「Depth of Field」と言い、時々「D.O.F.」と省略したりもします。

-(蛇足:写真の英語)---

英語で「ボケ味」のことを「bokeh」と言いますが、これは日本語から派生しています。一方、手ぶれやピンぼけは「blur」です。たまに両者の区別なく使われることがあるので注意が必要です。

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さて、それで被写界深度を決める要素は4つです;

・絞り

・焦点距離

・カメラと被写体の距離

・被写体と背景の距離

です。そこで実際の作例を恒例のGIFアニメで見てみましょう。

最初は、焦点距離105mm、絞りはF4からF22までの6段階です。なお、カメラの設定は「絞り優先モード」でISO感度もシャッタースピードもオートです;

F22でもそこそこボケてるのが分かると思います。焦点距離が長くなるほどボケやすいのです。特に背景との距離があるときはそれが顕著に現れます。

それでは焦点距離が短いときはどうなるか。105mmと同条件下で焦点距離を24mmで撮影したのが;

さほどボケ無いのが分かると思います。焦点距離が短い(特に広角レンズ)と被写界深度は深くなりやすいということです。

なお、蛇足ですが、広角レンズ使って「このレンズはボケ味が出ないからクソだ!」と言う人がいるのですが、そもそも広角レンズでボカすにはそ・れ・な・り・に技量やセンスが必要なんですよ。

さて、この「被写体と背景の距離差」を逆手に利用して、奥の背景(というか被写体)にピントを合わせるというテクニックもあります。例えば;

こんな感じですね。

さて、今回はこの位にして、今回のまとめ;

(まとめ)

・F値が大きい(絞っている状態)からと言ってボケないわけではない。

・広角レンズはそもそもボケづらい。

・被写体と背景の距離を意識する。それが手前でも奥でも。

と言ったところでしょうか。それで次回は「被写体と背景の距離が近い場合」について説明します。

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