オフカメラストロボの種類を知る! ~後編~

さて、前々回は光学方式、前回はケーブル方式のオフカメラストロボの説明をしました。

今回は最終回、「電波方式」について説明します。

恐らく、オフカメラストロボの主流はこの電波方式だと思います。ただ、イマイチ普及していない理由として製品の価格の高さですが最近ではリーズナブルな製品も出ているので以前よりも敷居は下がっていると思います。

それで電波方式には2種類あって;

・ラジオスレーブ(電波のみ)

電波方式と光学式のミックス

です。ただ、ラジオスレーブさえ理解しておけば問題ないと思います。

・その1:ラジオスレーブ(電波のみ)

まさに電波でストロボの発光信号を送る方法で、これは少ないながらいくつかのメーカーから販売されています。使用感と言いますか、使い勝手は各社の製品によって異なるので予算や撮影スタイルで選ぶしかないです。

高機能な製品もありますし、写真のRF-603やRF-602のような「発光させるだけ」という製品もあり、価格帯も数万円から数千円までバラバラです。

それで電波方式のメリットとしては電波なので赤外線やストロボシンクロのように太陽光などの外部光の影響を受けない点、カメラからの電波の到達距離が長いのでライティングの幅が広がる点、そして「無線」なのでシンクロケーブルのようにカメラにコードを付ける必要がありませんので取り回しが楽です。

一方、デメリットですが、シャッタースピードの同期速度が速くても1/250までなのと、ハイスピードシンクロや自動調光には対応していない製品が多いと思います。ただし、一概に言えないのがこの電波方式のメリットデメリットは「製品によってそれぞれ」ということです。この辺が煩わしいのですが、製品によってはハイスピードシンクロ対応(ストロボがハイスピードシンクロできないと使えません)していたり、光量調整ができる製品もあります。

いずれにせよ基本的に「ストロボを発光させるだけ」が目的なので正直なところ高機能である必然性はさほど無いと思います。

そして、ストロボ側への接続方法はクリップオンストロボの場合は受信機側のホットシューにそのまま取り付ける、ジェネレーターやモノブロックストロボの場合は受信機にミニプラグを取り付け、それをジェネレーターやモノブロックストロボのミニプラグ端子に挿して使います。

なお、モノブロックやジェネレータータイプのストロボでも本体に受信機が内蔵されている製品があったりします。この辺は買う前に販売店やメーカーに確認したほうが間違いないです。

そして最後に;

電波方式と光学式のミックス

これはかなり特殊なタイプで、「radiopopper」が有名です。仕組みはストロボの受光部分にradiopopperの受信機を取り付け(カバーに近い)、同様にマスタースレーブに送信機を付けます。要するに赤外線を電波に変換して発光させるので、純正のメリットであるTTLやハイスピードシンクロが使えます。

ただ、製品自体が高額なのと、現在日本には代理店がありませんので流通していないと思います。

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3回にわたってオフカメラストロボの種類を説明しました。恐らくこれくらい知っていればいざオフカメラストロボをやろうとしたときに「何が何だか分からない」ということは無いと思います。あとは自分の撮影目的や撮影スタイルに合わせて選べば良いと思います。

ストロボすら使うの難しそうに思われている方が多いですが、実際にやってみるとさほど難しいものではありませんし、オフカメラストロボで撮影するようになると表現の幅が格段に広がります。

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