コラム:クリップオンストロボの発熱量考察(ゆるめの検証)

先日、ワークショップの卒業生の方から「クリップオンストロボから煙が出るんです・・・。」という質問を頂きました。私自身はそんな経験ないのですが、気になって他のカメラマンに聞いてみると焦げ臭いとか、煙出るとか割と起こってるようです。

そこで、どれくらいの発熱なのか一度検証してみようということで調べてみました(※当事務所は検査機関でもなんでもないので精度とか、計測方法なんて雑ですからね)。

まず、計測の仕方としてはソフトボックスの中でソフトボックス内部の温度変化、バッテリーケース部分、ストロボのヘッド(発光面)の三カ所をストロボをフルパワーで連続発光してやりました。

念のためバッテリーパック使いました。

また、温度は非接触式の温度計(電池ケース、発光面用)を使い、ソフトボックス内部の温度は100円ショップの温度計を使用しました。

室温は14度と低く(スタジオは暖房入れても20度くらいまでしか上がりません(T_T))、ソフトボックス内部は16度でした。

ストロボはYONGNUO560(GN56)を使って、フルパワーにして発光。それで普段、滅多にフル発光しないのですが、概ね10回超えたあたりでエラーになり、発光できなくなりました。かなり間髪入れずに発光させているので相当無理がかかっているのでしょう。

そこで40回発光させたところで電池ケース部分の温度を測ると33度ほどでした。

さらに続けてこの単調な作業を続けることに・・・。

・60回:37度
・70回:40度
・90回:45度
・100回:48度
・120回:48度

恐らく電池ケースの部分は冬場だと、50度前後だと思われます。ただ、夏場だとこれ以上の温度になるだろうし、オーバーヒートのタイミングももっと早いはず。それで発光面に関して言えば、100回超えたあたりで測定したところ70度くらいになってました。

一方、ソフトボックス内部は20度くらいです。ソフトボックスを使ったことのある方なら知っていると思いますが、「ほんわりと暖かくなる」程度に内部の温度が上がります。

そもそもフルパワーでの発光って、手で発光面を押さえて発光してもそれなりの熱さを感じるので(※やるときは自己責任で♪やけどしても知りません。)、相応の発熱だと思います。それでそれを裏付けるかのように、検証に使ったストロボの発光面が溶けてましたw

けっこうな温度になるんですねぇ・・・・。最初に書いた「焦げ臭い」とか「煙が出る」というのはけっこう頻発しているのかも知れません。

左が通常、右が検証用に使ったストロボです。うっすら黄色くなっているのはどうやら「焦げ」らしい・・・。ちなみにこのストロボはこの検証後にいつも通り使いましたが使えました。

●まとめ

・フル発光で連写なんてまずやらないのでこの検証は参考程度。

・光量が必要な連続撮影するような場合は、ストロボの出力を1/2や1/4にし、ストロボの数を増やすほうがローリスク。

・GN56のクリップオンストロボのフルパワーはあくまで「余力」であって、1/4、もしくは1/2あたりを常用域とするのがスマート。

この検証を夏場にやるとまた違う結果というか、もっと面白いかも。

ご参考まで。

(ワークショップの告知)

どうも今回のワークショップはお申し込み者数が渋めです。

希望者が多いときは断るくらいに集まりますが、そうじゃないときはほんと来ないw

この現象はどこの何と何に相関関係があるのか、統計的に調べてみたい。今週中に当事務所の規定数に達しない場合は久しぶりに卒業生向けのイベント(これはこれで突然のことなので卒業生の皆さんにとっては迷惑かも知れないのだけど・・・)にしちゃおうかな?とも考えてます。

ご興味のある方はお早めに。

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