コラム:上海の撮影機材事情? ~前編~

さて、久しぶりの更新です。

先日、上海で行われた「フォトイメージングシャンハイ2015」という展示会に行ってきました。イベント規模としてはビックサイトで行われるような「カメラや撮影機材の展示会」より大規模な感じです。日本の撮影機材関連の展示会と違うのは、ブライダルフォト関連でドレスや撮影小物、撮影用のインテリア(家具)の展示もあります。

ひとまず会場に入るには事前に申し込んでおいた入場券でパスをもらい、入り口でボディーチェック、手荷物の赤外線チェックを受けてから入ります。

入ると日本の展示会と同じように各社のブースが並ぶのですが、カメラメーカーも出展してますが、それ以上にライティング機材のメーカーが多数出展しています。

最近、日本国内でもちらほら見かけるメーカー(ほとんど中国企業)も出展してました。日本の展示会でも見かけますが日本では各社小さなブースでの出展ですがこちらでは大々的に出展しています。ただ、英語が通じるケースのほうが希で、興味が沸いても話が聞ける企業は限られます。また、それ以上に「そもそもやる気がいない」ブースが多数ですので来場者そっちのけで談笑してたり、スマホいじってる担当者がほとんど。

そんな話はさておき、ストロボに関して言えば、モノブロックストロボ、クリップオンストロボともに「こんなにメーカーあったっけ?」と言えるくらいはあります。ただ、作りや品質はどこもさほど変わらない印象で、個人的にはさほど興味が沸きませんでしたw

YONGNUOのブースもチラ見しましたが、これと言って目新しいものは無い感じです。そうは言いつつ、あくまで仕事で行ってますので付き合いのある会社のブースには顔出して、商談したりもしました。

こうした感じは日本の展示会とさほど変わらないですが、目新しい商品を見つけたわけでもなく、わざわざ行ったのにネタとして面白みにかけます。ただ、やはりそこは中国というお国柄。「日本では見かけない光景」をさんざん目の当たりにしますw

機材の展示会場では日本もそうですがモデルさんを撮影するスペースがあり、カメラを持った方々が詰めかけている光景をよく見ます。当然、ここでも同様なイベントがあちらこちらのブースで行われています。

こうした光景を見かける一方、とあるブースでは撮影会の横で家族で食事してる光景はなかなか面白いです。

こんな光景見てしまうと、こっちのほうが面白くなります。なお、こうした「食事風景」はいたるところで見られます。

(カップ麺を食べる少女)

不思議なもので、どこでカップ麺とか弁当買ってきているのか最後までわからず。通路でカップ麺をすする人もいましたが、私が歩き回った限りでは売ってるところも、お湯もどこにあるのかわからずじまい、、、謎ですw

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適当にメイン会場を見回して気づいたのが、写真のフレームの展示が多いこと。

日本の展示会でもフレームの展示ブースはありますが、出展社数と規模が全然こちらのほうが多いです。また、「フレーム」と言っても「豪華な額縁」が多いです。中国に限らずですが、海外では写真を大事にし、けっこうお金かける文化が少なからずあり、それがこうしたところに出ています。

一通り、メインの会場を見た後に、二階の展示会場に移動します。こちらは完全にブライダル関連一色。

小物やウィッグなんかも展示されています。また、ブースによってはマッキントッシュが置かれていて、カップルの来場者らといろいろ商談している光景も見られます。どちらかというと、こうした場所なので女性が主導権を持って相手を連れてきている、そんな印象です。

また、「引き出物」の展示もあります。

こうして写真関連からブライダル関連まで、割と広範な展示が行われていて、もしかするとブライダル関連をメインに撮っているカメラマンなら、こうした海外の展示会を見に行くと日本には無い情報が得られるかも知れません。

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さて、簡単に上海での展示会の様子を紹介しました。それで次回はカメラ関連の「販売店の様子」を少しご紹介します。

ひとまず。




コラム:LightroomCCでHDR画像を作る。

さて、本日のお題は「HDR」です。

そもそもHDRとは何かというと、ハイダイナミックレンジ合成(high dynamic range imaging)のことです。

単純に言ってしまえば露出違いの複数枚の写真を合成し、明暗差を無くす合成手法、みたいなことです。

それで具体的にどういうことかというと、撮影した写真(の中(被写体やらその周辺))は暗いところがあったり、明るいところがあるわけです。これらをバランスよく露出を合わせる合成手法ということです。割と建築写真、特に不動産系のイメージによく使われているように思います。

ちなみに専用のソフトや各アプリケーション用のプラグインが販売されていましたが、今回バージョンアップされたLightroomにその機能が実装されたのでこちらを使って簡単に説明します。ちなみに個人的にはLightroom用のHDRプラグインを買おうかと思っていた矢先なのでラッキーではありました。

さて、早速ですがまずは露出違いの写真を三枚ほど用意します。三枚じゃなく、もっと多くても良いですし、一つの写真をLightroom上で露出を変えて複数枚用意しても良いと思います。

今回は前回紹介したラヂマルさんの店舗の外観写真で作ることにします。それでこうした建物でHDR写真を作る場合、できるだけ広角のレンズを使うのがお勧めです。また、後述しますがトリミングしやすいように「広めの画角」で撮るのがコツのように思います。

こちらは実際に撮影した写真ですが、それぞれシャッタースピードを変えることで露出差を作っています(±1段分ずつ)。ちなみにレンズは24mmです。

さて、こうして露出違いの写真を三枚撮影しましたが、これを合成するわけです。ちなみにGIFアニメで見るとこんな感じ↓

さて、実際の操作としてはLightroom上で上記の三つの画像を選択し(Ctrlキーを押しながらクリック)、メニューから;

「写真」→「写真を結合」→「HDR」

を選択するだけです。すると勝手にLightroomが合成し、プレビューを表示してくれます。

この時、「ゴーストの除去量」といった調整が可能なようですが、個人的にはよくわかりませんwまぁ、プレビューが表示されますのでこのあたりは任意で調整してください。それでここで「結合」をクリックするとLightroomに保存されます。

正直なところ、たいして難しいことありません。細かく色味や明るさ調整したりすることも可能なんでしょうが、それは必要に応じて調整してください。ただ、そんなことしなくても割とそれっぽい結果が得られます。

さて、ここからがちょっとしたテクニックですが、ここからレンズの歪曲を調整します。そもそも24mmという広角気味に撮ってるのと、あと、この写真は地上40cmくらいの高さからあおり気味に撮ってます(※三脚利用)。すると広角独特の歪曲が生まれます。

画面に「白線」を入れましたが「ハの字」にゆがんでいるのが分かると思います。それでこれを補正するのですが、このあたりはLightroom上で作業するメリットがある部分です。

ここから現像モードに移行し、右側のメニューから「レンズ補正」→「手動」を選択します。

ここから「垂直方向」への修正を加えます。それでこの時、画面にグリッドが表示されるのですが、このグリッドの垂直と建物の垂直部分を合わせるように補正します。便宜上、今回は垂直方向のみの補正をしましたが、Lightroomを使ってHDR合成をするメリットは細かな補正処理(ゆがみ、水平、回転、拡大縮小などなど)がしやすい点だと思います。

すると歪みは補正されますが、画面下全体に余白が生まれます。それで最初に書きましたが「広めの画角で撮る」というのはこうした補正後にトリミングしやすいようにするためです。それでトリミングして完成です。

と、長々と書きましたが実際にやってみるとあっさりできます。

(まとめ)

・LightroomCCを持っているなら実際に試してみたほうが早い。

・広角で撮る場合は歪みの補正をする前提で画角を広めに撮るのがポイント。

・簡単にそれっぽい結果が得られる。

個人的には手法としてHDRは知っていますが、多用するようなこともなく、数年前に専用ソフト使ってたことがあったくらいです。その後、LightroomでHDR風のプリセット作ったりもしましたが、今回正式にLightroomの機能として実装され、LightroomでHDR合成ができるとおのまま補正処理ができるのが大きなメリットのように思います。

最近のスマホやコンパクトデジカメなんかには「HDR風」に撮れる機能もあるようです。そう考えるとけっこうポピュラーな合成手法になっていると思います。

ご参考まで。

 




横から当てる料理写真のセッティング例

さて、かなり久しぶりの更新です<(_ _)>

それで本日はライティングのセッティングのお話です。先日、日本橋のラヂマルさんの料理写真の撮影をする機会がありましたのでそのときのライティングの話です。

早速ですが料理写真の撮影のセオリーとして「被写体(料理)の向こう側からあてる」というのがあります。これはこれでここ数年のトレンドですし、料理の場合は概ね被写体の向こう側から光を当てるライティングが主流のように思います。当然、それに対して異論を唱えるわけではありませんが、そんな都合の良い撮影環境ばかりではないと思いますので今回はあえて「真横」で撮ってみました。

セッティングは一種類です。

大きなソフトボックスと、その向かい側に大きめのレフ板です。大きなソフトボックスは大きな光源であるとともに、「疑似窓」としての役目、大き目なレフ板は影付きを和らげるためです。むろん、レフ板も大きければそれだけ「大きな光源」になりますからね。

それでなぜこういうセッティングにしたかというと、撮影するときのワーキングスペースを確保するためです。この設定なら正面に対して上下左右自由にアングル変えて撮れるんです。

ちなみに背景を白背景にしていますが、これはあってもなくてもかまいません。撮影しながらクライアントに確認し、不要なら外します。ちなみにこのセッティングで撮るとこういう感じです。

左側に影が出てますが、大きな光源で挟んでいるので柔らかい影付きです。また、上下に動けるスペースがあるので俯瞰撮影もそのままいけます。

それで今回はランチ(5種類)とメイン料理数種類を撮影です。皿の大きさや高さもけっこうな種類があり、料理に合わせてアングルを微調整しないとなりません。たとえばこちら;

こちらはこんな感じで撮ります;

また、料理の奥側から当てていないため、手前にレフ板を置く必要がないのでローアングルもそのままいけます。

こうしてこのライティングだと割とテンポよくバシバシ撮れます。むろんテザー撮影してますので時折クライアントに確認しながら「ちょっと違うなぁ・・・」と言われてもすぐに微調整して撮れます。

また、割と盲点ですが次の写真のような「深さのある器の料理」;

こういう料理(というか器)の場合、中の料理に光が入りづらいのですが、このライティングならレフ板を持ってもらうことで撮りやすくなります。

これは奥側からのライティングだと、カメラマンが撮るアングルにかなり制約が出るので撮りづらいと思います。

そしてこのライティングのポイントは大きな光源を使い、撮影アングルに自由度があるので、「あえて余白を作る撮り方」も簡単です。

どうでしょうか。

(まとめ)

・ライティングのセオリーは大事だが、あえて崩す柔軟性も時には必要。

・撮影意図や撮影プランを考えてセッティングを決める。

・光源サイズをうまく利用する。レフ板も大きければ「大きな光源」としての効果がある。

今回紹介したライティングが正解ということではありません。あくまで「考え方」としての例です。このブログやワークショップで言い続けている「原理原則の応用でしかない」ということです。

ご参考まで。




Pモードの応用

以前、被写体露出と背景露出について説明しました。

要するに、被写体と背景の露出を別々に考えることで露出をどう決めるか、ということです。それで「そんなこと言われても・・・」とか「難しそうだから・・・」という方向けにちょっとしたテクニックをご紹介します。

今の一眼デジカメにはいろいろな撮影モードが搭載されていますが、その中に「P」と書かれているモードがあると思います。これを「Pモード」とか、「プログラムモード」とか「プログラムAE(AEはAutoExposureの略)」と言って、カメラが自動的に露出を決めてくれるモードです。ちなみにこのモードでは内蔵ストロボは勝手に発光しません。

このモードを使って背景露出を決めるわけです。ひとまずどうやるか説明します。

まず、カメラの設定をPモードにして撮影します;

測光方式にもよりますが、カメラが適正露出と判断した結果がこれです。ちなみに設定はF4.0、1/40、ISO100でした。

次に恐らくどの一眼デジカメにも付いている機能だと思いますが、「露出補正機能」を使って全体の明るさをコントロールします。最近のカメラは上下に±3段分くらい調整可能だと思います。また、カメラの液晶モニタでも補正量を確認できるようになっている機種が多いと思います。

機種によってはファインダーの中にも表示されます。

さて、そこで最初に撮った「スタート地点の一枚」を明るくするのか、暗くするのか決めて再度テスト撮影をします。

●一段分明るく

この時のカメラの設定はF4.0、1/40、ISO200です。そこで次に一段暗くしてみます。

この設定はF5.0、1/50、ISO100です。整理すると;

・一枚目:F4.0、1/40、ISO100(±0段(スタート地点))

・二枚目:F4.0、1/40、ISO200(+1段)

・三枚目:F5.0、1/50、ISO100(-1段)

となりました。それでこれは以前説明した「みんな嫌いな『段』の話」と全く同じ考え方です。それを自分でやるのか、カメラが自動でやるかの違いです。

ここでは背景を明るくしたいので「+1段」を選びます。

明るいですが被写体(ぬいぐるみ)が暗いのでここでストロボを使います。

光量はひとまずガイドナンバー58のストロボで1/32に設定しました。ちょっと明るすぎるかな?ということでストロボの光量を一段落とします。

微妙な違いにも見えますが、光量を一段落としたことで自然な光量になった(?)と思います(※ここは主観なのでさほどナーバスに比較しないようにw)。

それでこの「ストロボの光量を調整する」というのは「フラッシュエクスポージャー」の考え方と同じですし、、被写体露出と背景露出の説明の時にも触れています。

さて、どうですか?おそらくこの方法ならば難しく考えなくてもできると思います。

(まとめ)

・とりあえずやってみるならPモードを使うと割と簡単にできる。

・ただ、仕事や具体的な撮影意図があるときはそれぞれの要素を自分で決める必要がある。あくまでこの方法は参考程度に。

難しいと思ってまだチャレンジしてない方はもちろん、上級者でも背景露出がイマイチ決まらないという方も一度試してみると良いと思います。

ひとまず。

(ワークショップについて)

4/25開催のワークショップですが、募集中ですので興味のある方は是非。

基本的に当ブログを繰り返し読み、実際に試せば理解はできると思っていますが、やはり過去の受講者の方たちの反応を見ていると、読むだけよりも実際に「体感すること」で理解が深まったり、しっかり自分の知識になります。

ちなみに申し込みされた方には「事前に予習すること」と「分からないところを整理しておくこと」を強く推奨しています。そのほうが何も準備をせずにワークショップに参加するよりも、支払った価格以上の価値を得ることができるからです。




ワークショップの告知と雑談

まずはワークショップの告知から。

すでに数名からお問い合わせ頂いている当事務所主催のライティングワークショップですが次回開催は4/25(土)です。

  • 日程:4/25(土)
  • 時刻:14:00~17:00(延長の可能性アリ)
  • 場所:UNPLUGGED STUDIO Shibuya
  • 費用:22,000円(税込み)
  • 定員:5名(定員に満たなくても募集を締め切る場合があります)
  • ※終了後は希望者がいれば「懇親会」と称して飲み会を開催します(費用は単純にワリカンです)。

内容についてはみなさんご存知かと思いますが、下記でご確認ください。

ワークショップのご案内

なかなか参加のタイミングが難しいというお話を頂くわけですが、実のところ今のスタジオの使用期限(建物取り壊しが決定済み)の問題もあり、その頃にはまた違う形で何かやろうと思っていますが、今のスタイルであと何回開催できるかは今のところ未定です。

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さて、少々雑談です。

ご存じの方も多いかと思いますが、レンズの「倍率」について。

こちらのデジカメのズームの倍率が「光学65倍」と謳っているわけですが、何と比較して65倍かというと、広角側の焦点距離と望遠側の焦点距離の比較です。計算方法はいたって簡単でこのでカメラの場合、広角21mm、望遠1365mmなので;

1365mm(望遠)÷21mm(広角)=65(倍)

ということです。この計算はどんなズームレンズも同じです。また、「ズームレンズ」というのは焦点距離に関係無く、焦点距離が変更できるレンズの場合はどれも「ズームレンズ」ということになります。

ちなみに私自身がよくわかっていないだけかも知れないのですが50mmが「標準レンズ」というのは誰が決めたの?

広角と望遠の中間の焦点距離、くらいの認識ですが、この「標準レンズ」という規格としての50mmには諸説あるし、各メーカーでも微妙に異なるようです

ましてや「人間の視野角に近い」という説はどうも眉唾な気がします。

いずれにせよ歴史的に各メーカーの商品分類上、便宜的に使い分けているくらいの感じでしょうかね。

正直なところ私個人としてはレンズにさほど興味というか関心があるわけではないので、どうでもいい部分ではあるのですが、それでもときおり「標準広角望遠ズームレンズってさ・・・」みたいなことを言ったり書いたりする人が世の中にまだいるのを見かけると「???」となります。

恐らく言葉の定義の問題もあるのだと思いますが、それぞれシチュエーションに応じて使い分けるのがスマートな気がします。

まあ、このあたりの話は雑談なので参考まで。

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屋外ライティングワークショップですが、開催しようと思っていた場所がそういうイベント的なことには使えないということが判明し、場所探しから振り出しに戻りました。ワークショップ卒業生向けに企画し、カリキュラムも作っていただけにがっかり・・・。地道に候補の場所を探しますので卒業生の皆さんはもうしばしお待ちください<(_ _)>

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ここのところデスクワークに追われ、当ブログの更新頻度が落ちておりますが、一応私のfacebookページは週に1、2回程度更新しています。即時性の高いカメラや写真関連の情報をメインにしていますが、たまに余談というか雑談も書いています。もしご興味あればこちらもどうぞ。

ひとまずこんなところで。




露出の要素分解 ~背景露出と被写体露出~

今回は「背景露出と被写体露出」のお話です。

先に言っておきますが、この「背景露出」、「被写体露出」というのは私の造語です。ググってませんので実際どうか知りませんが、当サイトでは「私の造語なので、他の人に聞いても誰も知らない可能性があるよ!」という認識で読んでください。

それで、これは何の話かというと、ワークショップの受講生、卒業生、いずれからも「ミックス光」、もしくは「多投発光」でのライティングの質問を少なからず受けまして、その点踏まえて最近のワークショップではその解説しているのですがやはり皆さんの課題として根深いと思いましたので解説しておこうと思います。

ちなみに以前、ここでもちょっと触れてます;

ワークショップの告知と小ネタ

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まず、ミックス光、多投発光の際に、皆さんが陥る間違いが一つあり;

一発で決めようとする

ことです。↑のような写真になって「???」となる方が少なくないです。

正直なところ一発で決まることなんてありませんw(ここで私は一発で決めるけどなー、みたいに書いてしまうと格好良いんですけどね、実はそうでもないです(後述))

それでまず、考え方としてそれぞれの「面」を要素分解して露出を決めることから始めます。

結論から先に言うと、こういうイメージです;

写真というのは平面(2D)ですが、実際にその写真の中に写るものは立体(3D)であり、それらをひとつずつの「面」として要素分解して考えるわけです。この「面で考える」という概念はピントと同じで過去に説明しています。

参考:ピントは「点」ではなく「面」で考える。

ここまでいいですかね?

それで比較的簡単にやる方法としては「背景露出」から決める方法です。まず最初に基準(スタート地点)となる一枚をテスト撮影します。このスタート地点の露出は任意で構いません。

●F8.0、ISO200、1/125

この例では外光とのミックス光です。まだ窓の外が暗いです。それでシャッタースピードで環境光をコントロールするのでシャッタースピードを一段遅くします。

●F8.0、ISO200、1/60

最初の作例よりも明るくなりましたが、まだちょっと暗い。そこでさらに一段遅くします。

●F8.0、ISO200、1/30

ひとまず、こんな感じでしょうか。これで背景の露出が決まりました。次に被写体の露出を決めるのですが、ここでストロボを発光させてテストします。

この前の作例に、外光の明るさはそのままにストロボ光が加わっただけです。

この場合、ストロボ光が強すぎて影がはっきり出てしまっていますし、不自然な光です。ここでストロボの光量を変えます(フラッシュエクスポージャー)。カメラ側の設定は変える必要ありません。

さて、ストロボ光を二段落とします。

前の作例よりも光量を落とし、ほどよい光量で被写体に当てています。この前の作例よりも光量を下げているので光の不自然さが無くなりました。

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今回の作例はいささか微妙な気がしますが、あくまで「考え方」としてはこういうことです。また、一番最初に「私でも一発で決まらない」と書きましたが、実際のところ一発で決まることが無いわけではありませんが、それでも数回テスト撮影してから本番撮影します。ただ、一点皆さんと違うとするならば意思決定のスピードでしょうか。これは慣れだと思いますが、せいぜい2、3秒です。そうは言っても、この図(↓)が頭の中をぐるぐるする早さが早いだけです。

ワークショップでも言い続けてますが、この原則から外れることなんて無いんです。

(まとめ)

・多投発光、ミックス光のときは「背景」と「被写体」それぞれの露出を考える。

・一発で決めるのでは無く、要素分解して考える。

・撮影意図、撮影イメージを明確にする。

こんなところでしょうか。

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ワークショップに関して数名からお問い合わせを頂いていますが、3月はしません。4月はやる予定でいますがまだ日程は未定です。決まり次第告知しますのでお待ちください<(_ _)>




コラム:クリップオンストロボの発熱量考察(ゆるめの検証)

先日、ワークショップの卒業生の方から「クリップオンストロボから煙が出るんです・・・。」という質問を頂きました。私自身はそんな経験ないのですが、気になって他のカメラマンに聞いてみると焦げ臭いとか、煙出るとか割と起こってるようです。

そこで、どれくらいの発熱なのか一度検証してみようということで調べてみました(※当事務所は検査機関でもなんでもないので精度とか、計測方法なんて雑ですからね)。

まず、計測の仕方としてはソフトボックスの中でソフトボックス内部の温度変化、バッテリーケース部分、ストロボのヘッド(発光面)の三カ所をストロボをフルパワーで連続発光してやりました。

念のためバッテリーパック使いました。

また、温度は非接触式の温度計(電池ケース、発光面用)を使い、ソフトボックス内部の温度は100円ショップの温度計を使用しました。

室温は14度と低く(スタジオは暖房入れても20度くらいまでしか上がりません(T_T))、ソフトボックス内部は16度でした。

ストロボはYONGNUO560(GN56)を使って、フルパワーにして発光。それで普段、滅多にフル発光しないのですが、概ね10回超えたあたりでエラーになり、発光できなくなりました。かなり間髪入れずに発光させているので相当無理がかかっているのでしょう。

そこで40回発光させたところで電池ケース部分の温度を測ると33度ほどでした。

さらに続けてこの単調な作業を続けることに・・・。

・60回:37度
・70回:40度
・90回:45度
・100回:48度
・120回:48度

恐らく電池ケースの部分は冬場だと、50度前後だと思われます。ただ、夏場だとこれ以上の温度になるだろうし、オーバーヒートのタイミングももっと早いはず。それで発光面に関して言えば、100回超えたあたりで測定したところ70度くらいになってました。

一方、ソフトボックス内部は20度くらいです。ソフトボックスを使ったことのある方なら知っていると思いますが、「ほんわりと暖かくなる」程度に内部の温度が上がります。

そもそもフルパワーでの発光って、手で発光面を押さえて発光してもそれなりの熱さを感じるので(※やるときは自己責任で♪やけどしても知りません。)、相応の発熱だと思います。それでそれを裏付けるかのように、検証に使ったストロボの発光面が溶けてましたw

けっこうな温度になるんですねぇ・・・・。最初に書いた「焦げ臭い」とか「煙が出る」というのはけっこう頻発しているのかも知れません。

左が通常、右が検証用に使ったストロボです。うっすら黄色くなっているのはどうやら「焦げ」らしい・・・。ちなみにこのストロボはこの検証後にいつも通り使いましたが使えました。

●まとめ

・フル発光で連写なんてまずやらないのでこの検証は参考程度。

・光量が必要な連続撮影するような場合は、ストロボの出力を1/2や1/4にし、ストロボの数を増やすほうがローリスク。

・GN56のクリップオンストロボのフルパワーはあくまで「余力」であって、1/4、もしくは1/2あたりを常用域とするのがスマート。

この検証を夏場にやるとまた違う結果というか、もっと面白いかも。

ご参考まで。

(ワークショップの告知)

どうも今回のワークショップはお申し込み者数が渋めです。

希望者が多いときは断るくらいに集まりますが、そうじゃないときはほんと来ないw

この現象はどこの何と何に相関関係があるのか、統計的に調べてみたい。今週中に当事務所の規定数に達しない場合は久しぶりに卒業生向けのイベント(これはこれで突然のことなので卒業生の皆さんにとっては迷惑かも知れないのだけど・・・)にしちゃおうかな?とも考えてます。

ご興味のある方はお早めに。




ワークショップの案内と補足

まずはワークショップの案内から。

次回開催日が決定しました。2/21(土)です。

  • 日程:2/21(土)
  • 時刻:14:00~17:00(延長の可能性アリ)
  • 場所:UNPLUGGED STUDIO Shibuya
  • 費用:22,000円(税込み)
  • 定員:5名(定員に満たなくても募集を締め切る場合があります)
  • ※終了後は希望者がいれば「懇親会」と称して飲み会を開催します(費用は単純にワリカンです)。

内容についてはみなさんご存知かと思いますが、下記でご確認ください。

ワークショップのご案内

ちなみにですが、ここのところ申し込みが以前より増えておりますので参加ご希望の方はお早めに(かといって殺到するようなこともありませんがw)。

それでいくつか補足ネタを。

まずは先日書きました「光源のサイズ」についてですが、大きな光源の使用例として「集合写真」があります。

こちらは70inchのホワイトアンブレラを使っている例です。大きな光源は光が柔らかくなりますが、均一な光質で広い範囲をカバーできるというわけです。ただ、70インチあればどんな集合写真でも撮れるかと言われると、それまた違います。必要であれば二本使って両サイドから照射する場合もあります。このあたりは好みや経験則で決めるしかないです。「これが正解」ということはありません。
(フォトグラファー:野崎祐子、協力:LOVE☆HOPダンススクール

それともう一つ。先日のワークショップでご質問頂いたポートレートの背景について。

こちらのモデルさんの背景が「グレー」になっているのがわかると思います。

それでこれは白背景の前で撮っているのですが(F5.6、1/125、ISO100)、白背景でも背景をグレーにしたい場合、背景と被写体の位置を離せばいいのです。

逆に背景に被写体を近づけると当然白背景なので白くなります。

これは逆二乗の法則の応用で、遠くなるほど光が弱くなる=暗くなる、という理屈の応用です。他に明るい背景を暗く、もしくは色濃くしたい場合も同様です。基本的なことですが、こうしたことの応用がライティングテクニックということです。

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いささか雑多な内容になりましたがご参考まで。

ひとまず。