コラム:DTPよもやま話

今回は普段とは志向を変えてDTPについて少しお話を。

DTPとは「Desk Top Publishing」の略で、聞いたことのある方も多いと思いますが、コンピューター上で印刷原稿(デジタルデータ)を作り、それを印刷することを言います。

「当たり前じゃん?」と思った方もいるかと思いますが、DTP自体は普及してまだ20年くらいのもんです。歴史的にはマッキントッシュの登場がその転機ともされています。

DTPの世界も日進月歩なので昔はMacじゃないとダメだと言われていましたが現在ではWindowsでも環境がかなり整備されており、調べてはいませんがWindowsが主流かも知れません。

それでなぜ急にこんな話をしているかと言いますと、カメラマンが撮影する写真というのはWEBでも使われますが、印刷原稿にも使われます。WEBの場合は高解像度のデータは必要ありませんが、印刷原稿の場合はそうはいきません。画面表示用の解像度は72dpi程度ですが、印刷用の写真データは最低でも150~200dpi程度ないと印刷したときに画像が荒れます(※商業グラビア印刷の場合350dpiとも言われていますが)。

実はこれは技術的に理解するのはけっこう面倒です。私自身は写真素材集メーカーで働いていた経験があり、その当時いろいろ勉強しましたが、それでもやはり忘れていたり理解が曖昧なことは多いです。DTPや印刷の世界というのは今も経験や職人技が必要なことが多々あります。さらに印刷になると今度は「紙」の話が出てきてそれはそれはややこしいんです。

今の一眼デジカメ、コンパクトデジカメの解像度は1,000万画素以上が普通になっているので昔ほどナーバスになる必要はありませんし、気にしたことの無い方でも普通に仕事できている方も多いと思います。でも、印刷の世界は今もなお難解なことが多い分野です。

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話は逸れますが、先日、昔の取引先の方と久しぶりに呑みながら話していたら、この方が実は「DTP駆け込み寺」というメルマガの管理人ということで、今週の水曜から三回にわたって私が原稿を書くことになりました(※毎週水曜日更新とのことです)。

DTP駆け込み寺

サイト自体は今風ではありませんが、でもこのメルマガ、なんだかんだで20年近く続いているそうです。読者も一万人以上いますし、内容もけっこうフランクな感じで読みやすいと思います。

今回、私はカメラマン向けと言うよりは、デザイナーさんなど撮影業務とはあまり関係ない、これから撮影業務を内製化しようかと考えている方たちに向けた軽い感じの内容にしていますが、このメルマガのバックナンバーなどを見ると、写真データのトラブルにどういうものがあるか、印刷データを作るときのトラブルなどもあるので軽く読み流すと参考になると思います。

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ちなみに私の場合ですが、新規の撮影依頼の場合などは必ず用途をヒアリングします。普段からRAWの最大解像度で撮影しているのでデータの質自体は気にしませんが、やはり印刷原稿に使うとなるとそれを意識して撮っています。

ということでDTPについて知らなかった、という方は多少なり知識を持っておいたほうが良いと思いますし、プリントしたときに自分のイメージ通りにならない場合など、けっこうDTP的な知識が無いと解決できない場合もありますので。

ひとまずご参考まで。。。。

(ワークショップ)

今月開催予定の当事務所主催のワークショップですがまだ当事務所規定の人数に達していません。20日(火)頃締め切る予定です。

ちなみに「高い」というご意見を頂きますが、当事務所としては値下げしてまでやりませんのでね♪

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