コラム:今年一番使ったライティング。

さて、個人的に今年一番使ったライティングについて振り返ってみます。

正直なところ今年はスタジオでの撮影が大半だったのですが、一番使った機材はほぼ「大きなもの」でした。

すなわちソフトボックス、アンブレラ、いずれも「大きなもの=大きな光源」を好んで使っていました。

←大きなアンブレラの例。

上記の60インチはもちろんむしろ70インチを多用していました。特に後半は「シルバー」にちょっとはまってましたね。

さて、それでなぜ「大きいもの」かというとやはり光質が柔らかく、影付きが優しいんですね。あと、被写体も撮る側もけっこう自由に動いても光質が変化しづらいというメリットがあるからです。このあたりについては当ブログの読者の皆さんならばご承知の通り。

それでもう一つ大きい機材のメリットとして、お客さんからクレームが無い、ということです(笑)

ひとまず大きな光源で撮影したもので「いやー、違うなぁ」とか言われたこと無いです。当然撮影意図と言いますか写真の使用目的で使い分けますが、ただ、全てのお客さんが常に具体的なイメージを持っているわけではありませんのでそこはある程度こちらから提案しないとなりません。そういうときは影付きの柔らかい光源で撮影するとあっさり納得していただけることが多かったです。

この辺は好みや流行に依存する部分なので一概には言えませんけどね。

ただ、先日ワークショップの卒業生向けにスタジオで練習会をしたときに「大きいことは良いことだ!」と言ってました。要するに迷ったときは「とりあえず大きなライティング」というのは一つのソリューションとして使えるとは思います。

そして商品撮影のときはこちらを多用していました。

これが「万能」ということではありませんが、「スタート地点」としてこれを使ってましたね。これで撮ってみてイメージと違ったら、そこからいろいろと試行錯誤を始めると言いますかね。そんな感じです。

特に光沢のある被写体の場合、アンブレラだと光源が写り込んでしまうし、綺麗に光を入れ込むには被写体より大きなサイズの「フラットな光源」が必要なので。被写体の材質や大きさにもよるのですが、個人的には小さな商品撮影でアンブレラを使うことはありません。逆に大きなものの場合はアンブレラ使います。

(↑これはソフトボックスをアンブレラで撮るといういささか矛盾(!?)した貴重な光景)

私の場合、商品撮影というのは商品の質感をどう表現するかに重点をおくのでよほどのことが無い限りソフトボックスを使ってたなぁ、と。なので必然的に「大きなソフトボックス」を使いました。

あと、露出に関して言うと「気持ち上げる」というのはよくやってました。「上げる」というのは「恐らくこれくらいだろうな・・・」というところから勇気を振り絞って「半段から一段上げる」ということね。ややハイキーな感じに撮ると言いますかね。モニタや見る環境に寄ると思うのですがちょっと明るい感じにしておくとスッキリ見える(誤魔化せるとも言うw)ようです。

上記以外で言うとワークショップではビューティーディッシュを使ってました。

これは私の好みというよりは受講生の皆さんからの要望が多かったです。あと、「黒バック潰し」のときにはこれにグリッド付けると光をコントロールしやすいです。それで私が使うときはこっちの大きいほうを使ってます。

これまた大きい機材で「バカの一つ覚え」の印象が拭えませんw

こうしてみると可能な限り「大きなライティング機材」を使ったのが今年の傾向でした。

(まとめ)

・迷ったらとりあえず「大きな光源=大きな機材」で解決すること多しw

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撮り方や使う機材は常に変化するので一概には言えませんし、そもそも「正解の無い世界」です。ただ、今年当事務所が関わった撮影に関しては上記のようなトレンドでした。

来年はどんな年になるのか楽しみです。

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