Category Archives: 機材説明

iPhoneアプリでレンズの画角を理解する。

今回はレンズの「画角(Angle of view)」についての説明です。それで簡単に「画角」とは何かというと;

・画角:カメラのレンズから写される範囲を角度で表現している。

です。カメラのレンズを買うときに「○○mm」とか言いますが、これは焦点距離のことで、ついでに簡単に説明すると;

・焦点距離:カメラのレンズ(光学的には「主点」)から撮影素子(工学的には「焦点」)までの距離。

となります。要するにレンズからセンサーまでの距離ということです。それでこの長さの違いによって画角も変わるというわけです。

よろしいですかね?

さて、それで本日は「画角」のお話です。

と、いきなりですが、ここで「○○mm」だと「○度」とかいう説明しても皆さんピンと来ないというか、ここでそんな説明しても怒られそうですし、そもそも説明するこちらが面倒ですwそこで今回はこちらのiPhoneアプリをご紹介♪

Lens Tutorial

これは何かというと端的に言ってしまえば焦点距離、被写体までの距離で画角がどう変化するかシミュレーションできるアプリです。これは良いです。実際に使ってみるとわかるのですが、簡単に説明すると;

設定としては「被写体までの距離」、「焦点距離」、「絞り」でそれぞれの数値をスライドさせると表示部分(緑の線)が変化します。この場合は被写体までの距離が1.5m、焦点距離28mm、絞り2.8ということです。右下のバーをスライドさせるとそれぞれのパラメーターが変化します。また、焦点距離200mmのレンズだとこうなります。

それでこのアプリは被写界深度(上部の青い台形)も表現されてます。また、設定でカメラの機種も選べますし、オプション(有料)を買うと絞りやレンズの焦点距離のバリエーションも増やせます。

いずれにせよ、これは実際に使ってみると分かります。

(まとめ)

・焦点距離と画角についてモヤモヤしている人には参考になるアプリです。

ということで2014年最初のお題としてはいささか地味な気もしますが、焦点距離や画角は撮ったときの被写体の形状や印象にも影響しますのでけっこう重要なポイントだと思います。

ひとまずこんなところで。




光学スレーブ活用してる?

今回はクリップオンストロボの内蔵機能である「光学スレーブ」の活用法について。

以前、「オフカメラストロボの種類を知る!~前編~」でスレーブの種類について解説してますのでその応用的な話になります。

さて、クリップオンストロボの内蔵機能に他のストロボの光に反応してストロボを発光させる機能があります。ちなみにこの機能はたいていのクリップオンストロボに付いている機能じゃなかろうか?と思います。特に中級モデル以上というかガイドナンバー40以上の製品には付いている機能だと思います(※お持ちのストロボの説明書をよく読んでくださいね。意外とこの機能については書かれてないというか「分かりづらく書かれている」場合がありますので。)

例えばYN560シリーズだとモード設定で「S1」がこの機能に該当します。

それでこの機能を使うと何ができるかというと、1組のラジオスレーブで複数のストロボを発光させられるのです。

これは覚えておくと便利です、というか「白バック飛ばし」をやるときなんかはかなり便利です。

例えば典型的な白バック飛ばしのセッティングってこんな感じだと思います;

これは典型的なセッティングでストロボを3本使ってます。それで普通なら「ストロボ3本=ラジオスレーブの受信機3個」となると思いますが、室内でやるレベルなら受信機1個で他のストロボ2本を光学スレーブで発光させることができます。

実際にうちのスタジオでやるときはこの方法です。そもそもラジオスレーブ3個用意するのもお金がかかるし、もっと言ってしまえばそのためにいちいち受信機取り付けるのが面倒です。

●応用例

他にもこの光学スレーブの使い道はあって、「ちょっと光を足したい」ときにも威力を発揮します。

例えば商品撮影のとき;

こうして被写体の背後が暗いときなんかに影を消したい部分に光学スレーブ設定したストロボを置けば良いんです。

ただ、影を消したいだけなのでかなり置き方が雑ですが、目的は達成しています。この程度のことでいちいちラジオスレーブの受信機出してきてセッティングするなんて作業効率悪すぎます。それでこのストロボを拡大してみると;

受光部がメインのストロボ光の方を向くようにするのがポイントですが、さほどナーバスにならなくても良いと思います。

あとは好みというか、不安だったり、撮影環境が明るすぎるようであればストロボの数と同数のラジオスレーブを揃えれば良いわけですが、かといってストロボと同数のラジオスレーブが無いからと言ってできないわけでもない、ということです。

(まとめ)

・ラジオスレーブは一組あればけっこういろんなことができる。

よくよく考えると、個人的には今年はほぼ一組のラジオスレーブだけしか使ってなかったように思います。

ひとまず。




カメラのヒストグラムを活用する。

今回はカメラのヒストグラムのお話です。

一眼デジカメにはヒストグラムの表示機能が付いてます。こんな感じで;

それでこれは【輝度表示】でもう一つ【RGB表示】というのがありますが、今回はこの「輝度表示」を活用してみましょう、というお話です。ちなみにこの奇妙なグラフを見て「ゾッとする」人もいるんじゃないでしょうか?

ただ、これは単純に「明るさ」と「暗さ」をグラフにしているだけで、ザックリとでいいので理解してしまえばなんてことはありません。見方は単純で;

明るい部分を「ハイキー」とか暗い部分を「ローキー」と言ったりもしますが、写真全体に占める明るさや暗さの割合を示しているだけです。

カメラの説明書なんかには↑くらいのヒストグラムで「普通の明るさ」と表現していたりもしますが、以前も書きましたが「適正露出なんて無い」ので別に「普通の明るさ」なんてどこぞに書かれていても気にしなくていいです。

(参考)

・適正露出なんて無い。(上)

・適正露出なんて無い。(下)

さて、それでこの輝度のヒストグラムですが、白バック飛ばし、黒バック潰しの時に使うと便利です。

●白バック飛ばし

白バック飛ばしの時に本当に白く潰れているのかを確認するのに使います。例えばこの写真;

典型的な「白バック飛ばし」です。それでこのヒストグラムはこうなっています。

グラフが右にガッツリ寄っているのは「明るい部分」が多いからで、白バック飛ばしで撮る時はその場で撮影後にこのヒストグラムで確認できるというわけです。実際のところ白バック飛ばしで撮ると本当に白く飛んでいるか不安になることも多いのですがこうしてヒストグラムで確認することで失敗リスクを減らせます。

そして逆に;

●黒バック潰し

黒バック潰しも白バック飛ばし同様、撮っているときに本当に黒く潰れているのか?という不安があります。例えば;

この写真ですが背景を黒く潰しています、が、本当に黒く潰れているのかヒストグラムを見ると;

今度は左にドーンと寄っています。これで「黒い部分が多い」ということが分かります。

それでこうしたヒストグラムの使い方は万全ではないのですが、白バック飛ばし、黒バック飛ばし、いずれもきちんと飛んでいなかったり潰れていないことがけっこうあります。

むろん、撮影後にフォトショップなどで加工することを想定していますが、撮影時に解決できる問題は解決しておくことはきわめて重要なのでこうしてヒストグラムで「念のため確認」するわけです。

どうでしょうか?少しはヒストグラムを使ってみようという気になりましたかね?

●「ハイライト警告表示」の活用

一眼デジカメや一部コンデジには「白飛びしている部分を点滅させて教えてくれる」という機能があります。「ハイライト警告表示」と言ったり、カメラメーカーによって呼称が違うようです。ちなみにこういう奴ですね。

撮影後に液晶モニタ見るとこうして白飛びした部分が点滅している機能のことです。ちなみに「警告表示」という呼称を使うから世間では白飛び=極悪みたいに思われがちな気がするのですが、私の気のせいでしょうか?

さて、この機能の良いところはこうして撮影したときに白く飛んでいない部分を簡単に確認できることです。ヒストグラムだけではこうした確認はできません。それで↑の写真では右側が白く飛んでいないのが分かります。

ここで飛んでいない部分を確認し、ストロボの位置を調整して撮り直します。

ストロボの位置を調整して撮り直しました。四隅がきちんと飛んでいないのですがこの程度ならフォトショップで加工してもすぐ直せます。

こうして「ハイライト表示警告機能」を「白バック飛ばし確認機能」として使うのもテクニックです。

(まとめ)

・ザックリで構わないので使い方を覚えると輝度表示のヒストグラムは便利ですよ。

ということでこんなところで。




コラム:機材の選び方考察

今回は「機材の選び方」について考えてみます。「どの機材を使うのが良いですか?」という質問を頂くこともあり、一度私見ながら整理しておこうということです。

まぁ、「考えてみます」と言っているのはそこに正解があるわけでもなく、あくまで私見なので「考察」としている訳です。

さて、一番多いのは「最初に買うならどの機材が良いですか?」という質問です。

●最初に買うなら「43インチ」のホワイトアンブレラ

オフカメラストロボでライティングをやってみたくとも、最初に何を買って良いか分からない方に聞かれた場合、最初は「43インチのホワイトアンブレラ」を勧めています。

なぜ33インチではなく43インチかというと「大は小を兼ねる」んですよ。以前、当ブログでも紹介しましたが;

大きなアンブレラで小さな光源を作る。

43インチだと33インチの代用は可能でも、その逆は無理です。

また、43インチくらいのサイズがあれば、ポートレートでも商品撮影でもとりあえず使えるサイズだと思います。一方、それ以上のサイズだと用途が限定されると言いますか、汎用性に乏しくなるのと取り回しがいささか面倒だからです。

ただ、43インチのアンブレラが万能かと言えばそうではなく、メリットデメリットはあります。

●メリット

・手軽(アンブレラは全般的に手軽)

・大きな光源、小さな光源の両方が作れる

・リーズナブル

●デメリット

・43インチ(直径約106cm)は決して小さくなく、撮影場所の制限を受けることもある。

・アンブレラ全般に言えますが、屋外で使うと風の影響をまともに受けやすい。

質問される方は「万能な機材」を求めて質問されるのですが、「万能な機材なんて無い」というのが私の答えです。ただ、コンバーチブルアンブレラならトランスルーセントにも使えるので比較的汎用性は高いとは思います。トランスルーセントとして実際に使うか使わないかは別として、そういう使い方もできる、というのは持ち歩くときに安心ではあります。

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さて、「最初に買うなら」ということで43インチのアンブレラを紹介しましたが、機材を選ぶ上で「自分自身の基準」が必要。これは以前説明した「マニュアル撮影」とも同じです。

参考:スタート地点を決める。~マニュアル撮影の設定~

ライティングの機材選びに関しても全く同じことが言えます。要するに「何も基準が無いのに何も決められない」わけですな。

なので、最初に43インチのアンブレラを壊れるくらいまで使い、そうしている間にいろいろライティングの課題を見つけ、自分の欲しいライティングができる機材を買う、というのが一つのセオリーかとは思います。

すなわち、とにかく一つ「得意技」を身に付け、そこを基点にライティング機材を選べば良いのです。

(まとめ)

・特に拘りが無ければ43インチのホワイトアンブレラで始めてみる。

・最初に自分なりに基準となるライティングを徹底的にマスターする。

・いつも書いてますが、撮りたいイメージを固めないと何も始まらない。

こんなところでしょうか。あと、「何でもかんでも買えば良いってもんではない。」、ということ。基準を持たずにただ機材ばかりを買ってもそれは単に迷う原因にしかなりません。それで最悪なのは「買ってその気になること」です。

もっと言ってしまえば今、持っている機材をもっと使い込んだ方が良い、ということでもあります。

なお、機材を買うときは「エンジョイカメラ.jp」で買うように♪

(※念のため書きますが、このブログはエンジョイカメラの収益で運営されてるってのは皆さんご存じですよね?w)




天井バウンス考察 ~後編~

前回は天井バウンスについていろいろと考察しました。それで今回はさらにちょっとした機材をストロボヘッドに付けて考察してみたいと思います。

天井バウンスに限らず、「バウンス」は反射させる天井なり壁が無いとなりませんが、いつもそんな都合良く天井や壁があるわけじゃないのでね。

さて、ひとまず今回用意したのは4つの機材です。「機材」と言っても売っているものもあれば自作可能なものもあります。

●その1:ゴボ(遮光板)

私は市販品使ってますが、こんなの厚紙で自作できます。要するに遮光板で細いタイプです。付けるとこんな感じです。

ストロボの光が後方へ行かないようにするために使うもので、白バック飛ばしの時なんかにも使います。単純に言ってしまえば前回紹介したクリップオンストロボ内蔵の「バウンスボード」の大きい奴です。さて、これを使うとどうなるか?

一目瞭然ですが、後方に飛ぶ光が抑えられているものの、かといって前方に光が特別飛んでいる感じでもないです。やはりあくまで遮光板として使うものであって、被写体に当たる光質は通常の天井バウンスと変わりませんな。

●その2:フレキシブルリフレクター

持っている方もいると思いますが、クリップオンストロボで撮影するときの定番機材です。遮光板としても使えますし、バウンスボードやスヌートにも使えます。それでやはりこれの一番のウリは照射角度を変えられること、反射面が比較的大きいことです。そもそも反射面が大きくないと反射する光の量も少ないのでね。

反射面が大きいので最初に紹介したゴボよりも後方に回る光の量が少なく、前方に飛んでいるのが分かります。また、照射角度は自由に曲げられるので都度調整すれば良いです。まあ、これに関しては定番の道具なので不安ならバッグに一ついれておけばいいんじゃないかとは思います。
【UNPLUGGED STUDIO】 クリップオンストロボ用 フレキシブルリフレクター

さて、次に前回のワークショップで質問頂いたのですが、「天井や壁に色が付いていてバウンスできない場所で且つ狭い場合はどうしたらいいですか?」というけっこう難易度の高い質問を頂きました。

なかなか我が儘な質問(?)とも思いますが、ただ、よくよく考えると飲食店や美容院などだとこういう状況多いと思います。そこで天井も壁も使わず光を回す方法として使えそうなのが次の;

●トレペちょうちん

「ちょうちん」というライティングはけっこう伝統的に昔からあります。ようするにトレーシングペーパーなどの透過する紙や布をストロボのヘッドに付ける使い方です。今回は100円ショップのトレペを二枚重ねて丸めました。また、上を閉じないと上方に光が逃げるので上部も塞いでます。付けるとこんな感じ;

いささか「応急処置的」な感じに見えますが、作るのも数秒で作れます。まぁ、ちょうちんに限らず、100円ショップのトレペはカメラバッグにいれておくと便利です。さて、どうなるか;

周辺に光が回っているのが分かると思います。そして光質としては柔らかい光です。ただ、光源のサイズが小さいので被写体の影の付き方がかなりハッキリしてしまっています。そこでポイントは、ちょうちんを大きくする、もしくはトレペをもっと重ねることで光はさらに柔らかくなる(=影の付き方を柔らかくできる)ということです。

さて、最後ですが少しトリッキーな実験を。

●キャップディフューザー3ヶ重ね

さて、なぜ「3ヶ」かというとスタジオにあったキャップディフューザーが3ヶだったというだけなのですw

ちなみに後述しますが個人的にはこれはけっこう使えるな、と。

光の回り方も綺麗でムラがありません。被写体の影付きの強さは「ちょうちん」と似た感じですが(光源サイズが小さいことには変わりがない)、必要ならキャップディフューザーを追加すればいいだけなのでお手軽です。また、今回実験しませんでしたがこの上にちょうちんを付けても柔らかい雰囲気の光になるように思います。

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いずれにせよ今回考察したものが「正解」ということではありませんが、この4つのパターンを踏まえ、撮影時に臨機応変に対応することで現場で慌てふためくことは避けられるんじゃないでしょうかね。

(まとめ)

・天井や壁が無くてもなんとかなることが少なくない。

・ストロボ自体を「発光体」として使うことは一考の価値有り。

・影の付き方や光質は光源のサイズに依存するのは全てのライティングに共通。

ひとまずこんなところでしょうか。

(おまけ:壁バン)

前回書き忘れていましたが「壁バン」の例を一つ。

普通は「撮影機材の撮影」なんて生涯することないと思いますが、アンブレラの撮影をしたときにアンブレラの右側の影が気になりました。ただ、これってレフ板でも光を起こせなかったので急遽「壁バン」しました。こんな感じ;

狭く、横に白い壁面があったからできるテクニックですが、いかなる撮影状況でも「何かしら使える物」はあるもんです。

ご参考まで。。。
【ワークショップはこちらから↓】




コラム:ラジオスレーブの電波のはなし

さて、今回は撮影テクニックとは全く関係なくて申し訳ないのですが、「ラジオスレーブの電波」の話です。

これは何かというと、私も愛用していますが、ここ二年くらいで一気に普及したRF-602やRF-603の電波について時折ですがお問い合わせ頂くのでその辺の話をしておこうかと思います。まぁ、そうは言っても私自身は電波に詳しい訳でもなんでも無いのでネットで調べた範囲の中で要約して説明してるだけですのでご了承下さい<(_ _)>

それでポイントとなるのは;

●2.4GHz帯

●到達距離

の二点でしょうか。質問される時に「これって免許必要ないんですか?」というものがほとんどで、確かに気になる人は気になるところなんでしょうね。なんとなく不安になる心理も分かります。

それで最初に「2.4GHz帯」について言ってしまうと;

「無線LANと同じ」

ということです。あと、ワイヤレスマウスなんかも同じですね。これらのサイトに詳しく書かれていますが;

・2.4GHz帯 【 2.4GHz bandwidth 】ISMバンド(出所:e-words)

2.4GHz帯(出所:ASCII.jpデジタル用語辞典)

現在運用されているBluetoothなんかと同じです。さして法に触れそうなグレーな部分は見あたりません。

ただ、前述のe-wordsに「10mW以下の出力であれば免許不要」と書かれており、ここで私のような電波ド素人は「は?10mW?以下?」となります。

そしてここで「到達距離」が問題になります。

実際に「10mW」という出力はどこまで届くのか?ここが違法か合法かの分かれ道になるかと思います。

要するに出力が10mW以下であれば「特定小電力無線局」ということで免許不要です。

それでググってみるとこちらのサイトを発見しました;

・10mW特定小電力無線機の通信距離  MU-2の通信距離は6500m?(出所: 株式会社サーキットデザイン)

私のような初心者(というか無知)は「電波?は?」となり、最初の二行くらいで「???」と頭から煙り出るのですが、何やら想像を遙かに超える距離のようです(笑)かなり複雑な条件付きですが「6500m?ほへ?」みたいな感じです。

命を賭けて言いますが、「6,500m先のクリップオンストロボを発光させること」は生涯絶対無いです(笑)

ちなみにRF-603の到達距離は100m(理論値)です。そもそも100m先にストロボおいてオフカメラストロボ撮影しますかね?(でも100mくらいならあり得るかもなぁ・・。チャンスがあればやりたいもんな、私自身がw)。

それで、到達距離と言えば「射程距離」であり、すなわち「狙撃距離」でもあります(←いささか強引w)。すなわち;

到達距離=射程距離=狙撃距離

なので、世界最強のスナイパーである「ゴルゴ13」が出てきます(←もう話が脱線してます♪)。

ゴルゴ13の最長狙撃距離は2,000mです。これまた特別な状況ですが「着弾」では5,000mまでやったようです。ただ、普段愛用しているアーマライトM16使用時はだいたい600m前後のようです。

いずれにせよ、オフカメラストロボ撮影、ましてやラジオスレーブ使って「ゴルゴ13越え」をしようという人はいないように思います。

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RF-603の場合、理論値100mだし、電池の残容量によっては到達距離も変わるだろうし、最大到達距離が180mの製品も売られています。まぁ、いずれも2.4GHz帯です。

また、少年時代に遊んだ「ラジコンの電波」なんてもっと強烈な電波のように思います(こちらも2.4GHz帯使用可)。なのでさほど気にしても仕方ないと言いますか、ナーバスにならなくてもいいように思います。

ではまた。




ホワイトアンブレラVSシルバーアンブレラ ~後編~

さて、今回は前回の「ホワイトアンブレラVSシルバーアンブレラ」の後編です。

前回はシルバーアンブレラの特徴について説明し、その中で「光量落ち」に触れました。それでこの「光量落ち」というのはどういうものかと言いますと:

これまた言葉で伝えるのが難しいのですが、ホワイトほど光が遠くに届かないと言いますか、広がらないと言いますか、見たまんまです・・・・(説明として完全に成立していないですが(T_T))。

なので、使うときは被写体に当てる角度や位置に気をつけないとなりません(これは慣れてしまえば問題無いレベル)。

それで使い分けについては撮影意図や被写体をどう見せるかなど、他の機材同様あくまで自分の好みやクライアントの希望で使い分けます。ここに正解はありません。

最近のトレンドとしては高級ファッションを紹介しているような雑誌では、シルバーアンブレラやオパライトが使われてるように思いますし、10代、20代向けの雑誌ではホワイト、もしくは自然光が多いかな?という気がします。

さて、ここで「応用例」と言いますか、シルバーアンブレラと同様の効果が得られる機材を紹介します。

・・・ソフトボックスです。それでお持ちの方はご存じですが、こちらは内面が「シルバー」です。

要するに、照射面に取り付けるディフューザーを外せば「シルバーアンブレラ代わり」になります。特にこちらはソフトボックスなのでアンブレラよりも指向性があり、光がどこ飛んでいくか分からないというリスクは低いです。

今回は「オクタゴンタイプ」で試しました。

ソフトボックスなので光の回り方がアンブレラよりもまとまり感がありますが、被写体のコントラストや色味はよく似ています。また、影の付き方も似ています。

シルバーアンブレラが無くても、「似たような効果」はソフトボックスでも表現可能ということです。

(まとめ)

・シルバーアンブレラは光量落ちするのでセッティングの際には注意が必要。

・シルバーアンブレラと同じ効果を狙うならソフトボックスでも代用可能。

ひとまずこんなところでしょうか。シルバーアンブレラに関して二回に分けて説明してみましたが、これ以上詳しい説明の仕方も思いつかず、やはり慣れとか経験を積んで「感覚的に体得する」ってのが一番スマートな気がします。

(余談)

よく歯医者さんに行くと当てられる照明ありますよね?あれは「無影灯」と言って手術用の照明です。直接光を当てずにリフレクターに当ててから患者さんに当てられてますが、あの内側って「シルバー」なのは皆さん気付いてましたか?なぜシルバーかというと、今回解説したシルバーアンブレラと同じ理屈です。

「無影灯」と言っても実際には影が付くようですが、被写体のサイズに合わせた光源なので小さいですが、反射面は乱反射させれるよう工夫されています。

いずれにせよ原理原則は写真に限らずいろんな分野でも使われているってことです。

【ワークショップのご案内】

18日に予定していた平日ワークショップは申込者未達のため中止にしました(T_T)

あと、来週末は通常のワークショップを予定していますが、どうも連休の多い月は申込みが渋いです。

こちらは引き続き募集しますが、ちょっと今月は何かといつもとは調子が違うようですな。

 

 

 




ホワイトアンブレラVSシルバーアンブレラ ~前編~

今回はアンブレラの「内側の色」の話です。

アンブレラの反射面にはホワイト、シルバー、ゴールド、ゴールドシルバーと世界的に見て4種類くらいあります。いかんせん、ゴールドとゴールドシルバーについては日本国内では流通量も少なく、私の個人的な考えでは日本人の肌の色に起因するのか日本ではほとんど見かけません。白人の場合、白すぎるのでゴールドを使う場合があるにはあるように思いますが、それでもマイナーなタイプです。

そこでひとまず日本で馴染みの多い、ホワイトとシルバーの違いについて説明します。

まず先にそれぞれの特徴と言いますか、定義としては;

●ホワイト

反射する光が柔らかく、ソフトな光質。光に広がり感がある。もっともポピュラーなライティング機材として愛用者多数。

●シルバー

反射する光が硬く、カッチリとした光質。コントラストや色味を強調するときに使われる。ホワイトアンブレラに比して光量落ちが激しい。

ザックリとこんなところでしょうか。実際のところホワイトアンブレラが主流で、シルバーアンブレラについて「???」という方も多いかと思います。でも、そこには前述したとおりちゃんと違いがあります。

そこで実際にどういう光の飛び方をするか見てみましょう。

●ホワイト

●シルバー

さて、どうでしょうか?違いが分かりますか?ね?

細かいことを言うと見るポイントがいくつかありまして、まず影の付き方が違います。同じサイズのアンブレラですが反射面によってこれほど変わります。シルバーのほうが影の付き方が強いのは、シルバーアンブレラの特徴でもあります。こういう光質を「硬い」とか「硬質」とか表現したりします。

また、ホワイトは光の「広がり感」があるのに対し、シルバーはかなり光量落ちします。

さて、次に実際の被写体を間近で比較してみます。

さて、ここから説明が難しくなってきます。以前、この記事の雑談で「説明が難しい」と書いたのは、この「違い」を上手く言葉で表現できないからです。

確かに、ホワイトとシルバーで「違う」のは分かると思います。ホワイトのほうは全体的に柔らかく、シルバーのほうは表面の質感が表現されています(色味とコントラストが強調されている)・・・・・。

でも、こう書いても実際のところ「見る人によって感じ方違う」んです。また、「サンプルの被写体」もイマイチでなおさら伝わりづらいとも思います。

さらにこれを「サイズ違いで比較」なんてしようものなら言葉でどう言えば良いのか分からないです。ワークショップでもこの違いを説明するフレーズを毎回考えていますが、「感じ方」の違いは否定できず、ましてや普段から使っている人ならまだしも、初めて見た人にとっては「???」となります。これが;

説明できないものを「なぜ説明できないか?」を説明することはできる!

と言っていた部分です。

話がちょっと逸れますが、例えば「カレーの辛さ」ってありますよね?5倍とか10倍とか20倍とか。でも、20倍食べてもちょっと辛いかも?みたいな人はいますし、5倍でも死ぬほど辛いと感じる人がいるのも事実です。ただ、この辛さの感じ方を表現するボキャブラリーって実際のところ「辛い」が主であと修飾語が付くわけですがそれでも数は知れてます(「超」とか「まあまあ」とか「かなり」、「けっこう」などなど)。

このアンブレラの色の違いの説明がこれに近い、というわけです(・・・こんな説明の仕方で伝わっているのか不安ではありますが・・・)。

それでまず理解しておいたほうが良いのはザックリとした違い、そしてあとは「慣れ」というか「経験値」でサイズによってどう変わるかを感覚的に覚えておく、と言ったところでしょうか。

さて、次回は今回少し触れた「光量落ち」と「応用例」を説明します。

(まとめ)

・ホワイト、シルバー、アンブレラの色にはそれぞれ意味がある。

・こればかりは慣れや経験を積んで感覚的に覚える。撮影意図によって使い分ける、しかない(と思います)。

・最終的には人の「感覚」や「心」が決めるので明確な定義ができるわけではない。

ある程度どういうジャンルでどちらが使われているか、という傾向は掴むことは可能ですが、これは時代の流行廃りで変化しますので一概に言えない部分でもあります。

と、いうことでひとまず。

【ワークショップ】

引き続きワークショップの申込み受け付けてますので。興味のある方はこちらから。

毎回そうなんですけど皆さん「直前」にならないと申し込まないんですね。そのことを否定しないんですがもっと「前のめり」でも大丈夫ですよ(笑)

一度受講すればライティングなんて楽勝になるし、生涯使える知識です。